富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

The Grand Budapest Hotel

fookpaktsuen2014-07-26

農暦六月卅日。驟雨あり。午前中ハーバー沿ひを5kmほど走る。走りかかつた麥多労が心なしか客少な。上海福喜食品の鶏肉使用の影響か。抗生物質や成長ホルモン剤投与なんて噂されてゐたことで今更驚かぬが、まぁこのテの餌喰ひせぬのでアタシには関係なし。親中団体による反佔中キャンペーンで署名活動盛ん。盛んといつても署名活動する側盛んなだけで市民の反応は冷たいが。午睡。午後遅くZ嬢と上環へ。この時期(書展の次は)湾仔で動漫画玩具節だかで市中にコスプレの若者多し。土曜の買ひ出しは中環から上環がいつもだが源興香料から中環のオリンピアグラエコ埃及珈琲店へ。二代目が最近、日本人のお客多くて……と笑顔。FCCに早めの夕食。公司三文治。帰宅してApple TVで映画“The Grand Budapest Hotel”見る。徹底した視覚的美しさ。キューブリックの世界。東欧の戦前の最高級リゾートホテルは華麗で戦後共産化された東欧でホテルが社会主義的リアリズムな内装になつてゐるのが貧困に描かれるのだがアタシには、その社会主義的リアリズム的な様式美もどこか懐かしい、少なくても現代の「珍美主義」よかアート的に思へてならず。笑ひのセンスは、どこか“A Fish Called Wanda”(ワンダとダイヤと優しい奴ら、1988年)彷彿させられる。