富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

fookpaktsuen2014-05-06

農暦四月初八。今日は何の休日?と思ふくらゐ休日呆け。農暦四月八日はお釈迦様の誕生日。今日も仕事終はらず、で官邸で書類整理。帰宅してお好み焼き。岩波書店『世界』昨年の十月号読む。
▼広州站でウイグル族の方々によると思はれる市民無差別斬りつけ。六人が受傷。相変はらず蘋果日報のまるで「見ていたような」劇画がリアル。ふと思つたら、広州站前の何千人といふ「盲流」も、もう昔のこと。中国でこれだけ無差別テロ、しかも鉄道站が狙はれてゐる、といふのに香港政府は渡航先安全情報で内地に関して警戒なし。一度のバスジャックでマニラに何年も「黒色警報」としてゐたのに。バンコクでの政治混乱と街頭選挙だつて旅行者に被害リスクもないのに黒色なり。
▼『世界』より山室信一(京大人文科学研究所所長)「崩憲」への危うい道」。晋三のすることは「憲法の解釈変更」によつてなし崩し改憲=崩憲を推し進め「憲法違反」といふ事態を既成事実として積み上げた上で「現実と憲法条文の乖離」解消唱へ悲願の改憲達成するといふ高等?戦術に持ち込もうとしてゐるのかも……といふ山室先生の見方は強ち極端な推論に非ず。晋三は「たった3分の1を超える国会議員の反対で発議できないのはおかしい」として「そういう(改憲に消極的な)横柄な議員には退場してもらう選挙を行うべきだ」と一昨年末の衆院選前に宣つたが晋三こそ国会での議論尽くさうともせず内閣法制局長につき強引な人事権の発動で憲法解釈変更まで企図するのだから晋三こそ横暴な議員。
▼昨年十月の『世界』で今ころになつて「なるほど、さうだつたのか」と合点いつたのが神保太郎『メディア批評』で麻生マンガ太郎の「ナチスの、あの手口に学んだらどうかね」発言について。すっかりマンガ太郎の失言と批判されるが神保氏は八月朔日のテレ朝「報道ステーション」でこの問題発言の映像見て、この発言が出た瞬間にこの会場(櫻井よしこ主催の研究会「日本再建の道」)で笑ひ声湧いたことに奇妙さ覚へ、それで確かめてみると、改憲派の集まりとはいへこの研究会の面々が参院選での自民党勝利で今こそ改憲を!と勇ましいのでマンガ太郎改憲を「うまくやろうと思うのなら頼むから静かにしていてくれ」、改憲反対派の神経に触れないやうに穏当に改憲に進むべき、といふ趣旨で彼お得意の偽悪さでナチスの「あの手口に学んだら」が出たといふ。さういはれるとマンガ太郎もたゞの粗忽者ではない、とわかる。
▼感伤的战争描写,激烈的反华反美情绪 ―日本新右翼文化及其代表人物百田尚树@南方周末(こちら)「百田表现出的新右翼特点,具有“爱国”“爱战争”的内容,但已经和三岛、石原不太一样,最多给人留下了一些伤感。」

世界 2013年 10月号 [雑誌]

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