富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

fookpaktsuen2013-08-12

陰暦七月初六。早晩に湾仔の永華麺家。雲呑麺と油菜(菜心)でHK$82だから安くないが野菜湯掻き食用油かけただけの油菜でも、まぁ見た目もきれいなら美味。香港に戻つてきたな、と実感。荷里活道の表具屋で孟浩然「春暁」の装丁した掛け軸受取り。このなか/\素敵な草書でアタシの名前まで認ためてあるのだが銭紹武?と読める書き手も知らずいつ誰にいたゞいたか失念。香港大学。港大と東京大学の学生が夏のジョイントリサーチプログラムで今日はその成果発表会。香港の日本食普及に始まり日系企業の特色、日系経済団体の比較(日本人商工会議所と和僑会)、金融業に見る日本と多国籍金融機関の違ひと5つの発表。英語でそれをやる、といふだけて「さすが」なんて子どもが九九を覚へる程度のことのはずだが。日本食だの日系企業だの「日本」へのこだわりが一寸、疑問。香港大のゲストで副学長が日系企業の競争相手は中国企業なのに、なぜそれとの比較がないのか?と突っ込んでをられたがまさしく。日本食といふが消費者はカップヌードルやポカリにいち/\日本意識してゐるのかだうか。日系の金融業見るときに本店の決定権、日本人トップ、融資先といふ見方も先入観がないかだうか(事実、アタシの知る某銀行では融資先は日系より非日系が多くなつてゐる)。Globalizationなる言葉踊るが考へてみれば明治末から大正、昭和の始めにかけ香港にも多くの日系企業、銀行、個人商店から歯科医師まで商売賑はひ戦後も豊田自動車、SonyなどGlobalizationなど、海外に通ずる商品生産したら海外でも売る、といふ「たかだか」それだけのこと。それがなぜグローバル化といふかけ声が要るのか、不思議。東大でこのくらゐの出来だとすると他の大学ではだうなのかしら。秋田国際教養大学の学生に同じことさせて比べてみたいところ。たゞ学生さんにしてみれば教員が東大とて英語が出来ない、海外に視野が向いてゐない、研究が中途半端と「もつと大学の格に見合ふ先生がほしい」のが本音といふ話も聞く。終はつてお歴々にご挨拶。会場が冷えてご不浄に往くところで都市開発S氏に邂逅。一緒に構内から出で西營盤に下りJimmy's Kitchenに遅い夕餉。ビフテキとカツレツをシェア。西營盤といへば懐かしいところで皇后大道西と正街角の多男大茶樓(拾ひ物の写真)。
▼東京覚へ書き。その1は「インターコンチネンタルホテルはどこも天井が低い」といふ話にZ嬢となつて、香港、曼谷、東京と同じ。で結論は既存のホテル居抜き買ひ取りで部屋の内装こそ弄れても天井高だけは如何ともしがたし。芳香がどこも同じなのは「あゝ、インターコンチ」といふ感じ。その2は「バラエティ番組」。ふだんテレビジョン見ないが週末も朝からずっとバラエティ番組。芸人が離島で喰ひ尽くし、温泉、ラーメン、子ども騙しのゲームやクイズ、お宝公開……と、まぁバラエティ番組の垂流し。これをテレビジョンつけっ放しで見てゐたら、そりゃアタマも思考力欠如、で一億総白痴も致し方なし。恥も捨て出ずっぱりのデヴィ夫人は偉い。
▼日経の社説「汚染前の地下水放出はやむを得ない 」(こちら)。言つてゐることは至極真っ当なやうで何処か騙されてゐるやうな気がする日経さんの微妙な社説。

沖縄タイムス社説「与那国 外間氏3選 謙虚に島の融和を図れ」(こちら
崎原氏が配備計画について「住民投票で決める」と主張したのに対し、外間氏は「自衛隊配備によるまちおこし」を掲げた。崎原氏が配備反対を前面に出さない戦術をとったため、活性化や過疎化対策の前に議論がかすんだ感があったのは否めない。