富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

fookpaktsuen2013-08-04

陰暦六月廿八日。快晴。青天白日。朝5kmほど走る。さすがに暑い。6.5分/kmくらいでゆっくり。昼にそうめん煮て飰す。午睡。周末も続く作業の現場確認に出向き夕方、北角。Z嬢、石巻T君とフェリーで九龍城。土瓜湾のこのあたりから大陸の観光客載せたハーバークルーズの船(中国から払ひ下げ?の沈みさうなポンコツ船だが)が出るらしく場末の工業団地なのに大陸客多し。彼ら相手の嘘っぽい香港土産屋、団体客専用の料理屋がこのあたりにずらり。夕方のこのハーバークルーズ出航までがかき入れ時らしくクルーズが出ると途端に店終ひ。紅磡から東に向かふと、このあたりで大きな岩を眺めるが、それのある海心公園初めて訪れる。落山道の鴻福四季海鮮酒家。相変わらず小汚い、と言つたらZ嬢に「小汚いんぢゃなくて汚い」と訂正される。でも美味。店の人もとても親切。酒のラインナップに日本酒(松竹梅の一升瓶)も登場。沖縄のダブルN君来て五人で生蠔、帆立、蛤など豪華に磯焼き&豚骨スープが大変美味な火鍋。暑いので大量の燕京麦酒のあと持込みのFamous Grouseのウヰスキー1ℓ瓶も七分飲んでしまふ。106系統のバスで帰途につくが火鍋屋の七輪の煤と脂の浸みた臭ひが気になる。
▼1972年の角栄訪中での周恩来との首相会談で「尖閣について決着を付けない(棚上げにする)との暗黙の了解ができたと判断した」と栗山尚一・元外務次官(都新聞)。「1972年に原点に戻ることは可能」だが、そのためには「相手国にこちらの首長を受け入れるよう求めないこと、現状を一方的に変えないこと」この2つの条件が満たされないといけない、と栗山氏。「ある国が経済的、軍事的に台頭してくると周辺の国々が恐怖心を抱くのは当然だ。中国は日本と社会体制も違う。ただ偏狭なナショナリズムをもって対立すべきではない。われわれが第二次世界大戦で学んだことだ。」
▼核不拡散条約締結に向け核兵器の非人道性訴へる共同声明に日本は署名せず──四月下旬のことだが、これについて朝日「非人道声明、署名せぬ被爆国」(昨日本日の連載)が面白い。昨日の記事は、日本が求めたのは「核兵器が二度といかなる状況でも使われないことが人類生存の利益になる」のうち「いかなる状況でも」の修正。「北朝鮮の核開発など周辺の脅威には米国の核抑止力に頼る実情を踏まえ、この文言が米の行動を制限しかねない」といふ懸念の由。唯一の被爆国がなぜ?といふのが世界の常識的な疑問だが被爆国である以上に宗主国米国の核抑止力の制限に加担できようか。お粗末なのは、広島出身の外務大臣(岸田某)からの修正指示受けた現地(ジュネーブ)の日本代表団が提案国に打診の結果、南アから「修正で合意」との内示得てゐた、といふシナリオの誤謬。提案国のなかで修正など周知されておらず明らかに外交の舞台での、佐藤優氏がいつも嗤ふ会議下手。それにしても日本のどこに「核の脅威」などあるのかしら。晋三と自衛隊軍事産業や「風が吹けば桶屋が儲かる」人たちだけだらうに。これに続く今日は六ヶ所村でのプラトニウムの使用済み核燃料再処理が実は日本にとつて「核兵器持たぬ核抑止力」としていかに重要か、の検証。これがあるから必要以上に原子力発電にあんなに躍起になるのだが。で問題は宗主国米国が日本のこの「核」を許すのかどうか。だから日本は米国の起源損ねぬやう米国の核政策には絶対服従、でこの話の最初の共同声明なども他のどの国の顰蹙かつても米国追従となる。