富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

fookpaktsuen2013-05-14

農暦四月初五。夕方に銅鑼湾で散髪済ませ晩の会食は九龍城で、これが行きづらい。時間があればトンネルバスだが帰宅ラッシュ。一計を案じMTR尖沙咀。地下道急ぎ尖東から西鐵で紅磡、反対ホームの東鐵に乗換へ旺角東。ここからバスで渋滞と反対方向で九龍城に向かふつもりが待ちタクシー並びタクシーで九龍城。30分もかゝらず。あと何年か、で九龍城も大圍から地下鉄延び紅磡への新線開通。九龍城。知己のChateau Mauriceで赤葡萄酒一本購入。今晩の火鍋は個人的にMerlotが好きでNapa ValleyのFranciscan 07年。聯合道の皇蜂吧で麦酒独飲。方榮記沙嗲牛肉專家。曼谷Y氏、旧知のS嬢、Z嬢と火鍋。牛肉高値驚くばかり。牛肉火鍋で馳名の食肆で注文も躊躇。またこゝは沙嗲(ソテー)味付け好評だが「ソテーは最初は美味いがアトがくどい」と清湯ベース。店員の愛想の善さ。Merlot飲んでしまひ近所の食料品店でCh. TeyssirのSaint Emilion Grand Cru 09年購ふ。鍋つゝきながら歓談はやはり郷里での、親族だの、の葬儀の話となるが、日本では不幸も続くと同じ喪服ばかり着てゐられない、と昔は季節毎で良かつたものが今では冬物でも数枚、と必要になる……でユニクロが、よく喪服出さないね、とユニクロならぬモフクロとか。珍しく三更に至る。路線バスに乗つた瞬間に熟睡で気づくと香港島の家近く。
▼都新聞夕刊連載の半生記。小椋佳の「歌創り40年」なるの連載33回目(昨日)。1971年米国留学中に三日遅れの日経で勧銀が第一銀行と合併知つた小椋。このときに生まれた歌が「少しは私に愛を下さい 全てをあなたに捧げた私だもの 一度も咲かずに散ってゆきそうな 薔薇が鏡に映っているわ……」と、この曲が確かにいはれてみれば勧銀からの目線。薔薇の銀行といつても、もう年寄りしか知らないが勧銀のトレードマーク。実家の近くの勧銀にお遣ひに行くと薔薇の造花くれたもの。溜まり過ぎた薔薇の造花はトイレの、当時は水洗タンクの上に水が出る手洗ひあり、そこやトイレの窓のあたりに飾られてゐたものだが、これが今になつて思へば造花=香港フラワーで李嘉誠かしら。この勧銀の薔薇はいつもくれてゐた記憶あつたが小椋佳の記述では「毎月25日」ださうで、しかも「お客さまに薔薇を」と語つてゐるがアタシは造花の記憶しかなし。
▼中国は社会保障制度拡充、3年で6割強の人件費増はアジア新興国で最高水準となり生産拠点を中国からベトナムミャンマーに移す企業少なからず。英国、米国、日本……と続いた経済大国の歴史は次は中国、だが大国であるスパンはどん/\短くなり中国は製造業=輸出が限界になると成長率低下で不況にでもなれば共産党一党独裁政治にも経済問題が不安定要素となり深刻。

晋三のこの(表面上に過ぎぬが)ご変節、橋下の慰安婦認識と米軍への風俗利用ご進言、都知事猪瀬某のイスラム蔑視発言……胡散臭い方々の勢ひも何だか自爆的綻び散見される。世の中やはりさう簡単にはヘンにならないものなのかしら。アベノミクスで依然、株価高騰などに浮かれるが日本メーカーは円安でも製造拠点の外地化の流れは変はらず(日経)。