富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

国民の四人に三人が晋三支持とは……

fookpaktsuen2013-04-22

農暦三月十三日。日本から本が小さなダンボール箱一つ届く(hontoネットストア)。毎日、iPadの紙面ビューワーで新聞読むだけぢゃいかん、と思ひ、まず原武史『沿線風景』(講談社文庫)読む。著者がまえがきで断つてゐるが『週刊現代』のリレー読書日記である事情(不明)から続けられず編集者に気分転換にどこかに出かけながら書きませんか?と提案され、それで東京から日帰りで近郊に出かけ、それにまつはる本の話、となる。編集者や同趣の若い人を連れなんとなく出かけ原武史的に気になる場所、皇室関係施設、キリスト教看板、大川周明、団地、新興宗教浅間山荘の探訪。そしてうどんかラーメン、鰻など地元の美味いものを食べて……ととにかく「ゆるい」。博覧強記の原武史でも、この小旅行のとき思考がゆるんでゐるのが可笑しい。たゞ「つまらない」と思ふ読者にはけったるい小旅行が続くだけ、と映る鴨。それにしても東武伊勢崎線の沿線にある「ジロー」だとか立川の駅そば・中村亭、京都で亀山の大本とか、狭山公園の赤旗まつり*1那須のレジャー施設と森永のカップアイス「デリカ」と「ルーキー」、横浜ドリームランドのホテルエムパイア……琴線に触れるものばかり。
四川省での大地震。中国で大規模な自然災害といふと「温家寶の慈愛と涙」定番だつたが中国の首相には「強権国家での良心」求められるらしく(李鵬といふ例外もゐるが)温伯父のあと襲つた李克強もいち早く四川省雅安蘆山の現地入り。さすがに温家寶のやうな瀧のやうな涙はなかつたが実務派の由、徹夜で陣頭指揮、現場のテントで首相が朝食に粥を啜る写真載せ首相の清貧ぶり強調のつもりが「マスコミの良心は首相の撮影か?」「首相が現場で朝食に何を食べているか、より知りたいのは被災者が朝食にありついてゐるかだ」といつた非難あり。
安倍内閣支持率76%、と日経。アタシの晋三嫌ひは世間で四人に一人の偏屈者か。それでも小泉三世のときの85%といふ狂気に比べればまだマシ。あの小泉支持の85%の民草は小泉によつて日本の社会で何が壊されたのか、わかつてゐるのかしら。晋三といへば地元(岸家あるいは選挙上の、であつて本当の故郷に非ず)山口の参院補選の街頭演説(21日)燥ぎまくり「私は第96代の首相で96条を変えたい」と宣ふ。呆れて言葉もなし。前回の首相在任のときは第90代。憲法90条は何だつたか、と確かめたら「会計検査院・国会の決算検査」だつた。

沿線風景 (講談社文庫)

沿線風景 (講談社文庫)

*1:小学生のころ実家で党員の方とのお付き合ひで赤旗日曜版をとつてゐたので赤旗まつり、とかやけに懐かしく思へる。