富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

香港藝術節 朴星吉君ピアノリサイタル

fookpaktsuen2013-03-06

農暦一月廿五日。MTRの港島線延長工事で上環から先、西營盤→香港大学ケネディタウンと工事進むが西營盤で正街の坂を上ると交差する第一街、第二街、第三街、高街の古への香港の市街に突如、この地下鉄站出現で鄙びた旧街に突如、再開発の魔の手、で昔からの小商店が地産獣の餌食に。蘋果日報のその記事あり(こちら)紹介された一軒が第二街にある鄺林記といふ家庭雑貨店。写真見るなり「駱駝牌」置いてをらぬはずなし、で早速、探訪。ほんと目の前で地下鉄站工事の一等地。見世に入るなり奥に駱駝牌の魔法瓶並び思はず突き進むと「何の用だ!」と店主に遮られ、は魔法瓶並んでゐたのは店奥の倉庫で地産獣のテロリストとでも思はれた由。物色の結果、掘り出し物といふほど蒐集家垂涎のお宝アイテムは無かつたが駱駝牌では比較的ポピュラーな茶水壷、お粥煲などあり茶水壷では色違ひで赤色は所有してゐるが、その緑色のもの、それにお粥ポットはさすがに今どき、これでお粥屋でテイクアウトや誰彼にお粥届けることも稀だらうが、この二点購入。お粥ポットはZ嬢にアトで「これ、熱湯入れて食卓で酒湯婆するのにいゝのでは?」とナイスなアドヴァイス頂く。FCCで独り夕食済ませ湾仔の香港演藝學院。香港藝術節の季節で今晩は此処でfacebookお友だち朴星吉君のピアノリサイタル。会場には明晩ここでフルートのWilson Ng君とデュオするピアノのKJ君(黄家正)の姿もあり(こちらのチケットは爆満で入手出来ず)。星吉君のことは何度か日剩でも触れてゐるが最初、彼を見かけたのは香港フィルの「薔薇の騎士」だつたかコンサートのあと尖沙咀から湾仔に戻るスターフェリーで、あまりの得意な個性的な雰囲気に圧倒され、彼がまだ17歳くらゐだつた筈、そのときはZ嬢が「きっと声楽やってるわ、彼」と憶測、がピアノで、そのあと頭角現し遂に香港芸術節に登場とは感慨深いものあり。素敵なwオーダーメイドの衣装でいつもの笑顔で登場の星吉君。曲はチャールズ=グリフス(1884〜1920)のThree Tone-Pictures, Op 5、星吉君が前回の学院の院内コンサートで披露してゐるブラームスのSix Piano Pieces, Op 118とプロコフィエフソナタ4番、中入り後はシューマン&リストのWidmung、シューマンの謝肉祭 Op 9でお終ひ。星吉君らしい柔らかさだがブラームスはきちんと楽譜の指示通りで余計な演出なし、プロコフィエフソナタ4番が一番良く仕上がつてゐた感あり。シューマンの謝肉祭はもつと大胆でいゝと思つたが、一寸緊張のような乱れあり残念。それにしても客層ひどく終始、パンフレット開いたり閉じたりの音や咳などざわ/\。最悪なのがアタシの前の说普通话!の女で開幕からスマホ開いて蛍光が邪魔なばかりか堂々と録音(嗤)。直接、頭を撲つてやらうか、と思つたが一寸遠いので後ろの係員に目配せ。一曲目終はつたところで係員が注意したが開き直りも見事、唖然。ステージ向かふ側では係員が始終、歩き回つてゐて、これも難儀。向かふ正面一列目の少女は靴底に発光ダイオードかなにか埋め込んであるスニーカーで足を動かす毎に発光が邪魔。あれこれ呆れて言葉もなし。