農暦十一月廿三日。ちょっと時間が空いたので、かなり久々に尖沙咀のDavid Chan氏営むカメラ店訪れる。フォクトレンダーのNokton 50mm f1.1のレンズ、2009年の夏に新宿で10カメラ円弱で購入したが一、二度使ったっきり。F1.1のレンズを使ふやうな暗さのなかの撮影どころか最近はGRすら携へることもないiPhotographerで使はないのに蒐集してゐるより使ふ人が譲られるべき、と持ち込むとDC氏不在で女将に香港では新品でHK$6.5Kくらいだよ、と言はれる。日本では価格.comの最安値で￥89,799だが香港で
ノクチルクスでもないかぎりf1.1なんてレンズがデジカメの高感度のご時世に高値で取引されるはずもなく少なくても新品は多少円安になっても日本より断然安い。ほとんど新品に近い状態で見世としては新品の８掛くらゐで売りに出したいところだろう、DC氏のいふところの「親友価格」で引き取ってもらふことに。DC氏戻り新年のご挨拶。いゝもの見せてあげようか、と何かと思へば倉庫の奥の方から取り出したのが1950〜60年代の16金だかの丸眼鏡。セル巻まで見事で実際に使用された形跡なし。こんなの何処で仕入れたの？と尋ねると米国の蚤の市ださうで華僑の放出品だといふ。晩に自宅でお好み焼き。今年初のNHKのNW９でキャスター大越某がバンコクから中継。ASEAN重視、世界の注目の市場、って何を今更。80年代末にもう「これからはNicsの時代」なんて言ってゐただろう。この20余年、何も学んでゐないのか。
▼中共で『炎黄春秋』雑誌が発行停止。サイトも「合法的に」接続不可。怖い／＼。『南方週末』は「憲政の夢」訴へた新年祝辞の巻頭論評が広東省党委のチェック受け同宣伝部長からの直接の指示で書き換へ（朝日新聞）。「我们比任何时候都更接近梦想」と題して「梦想是我们对应然之事的承诺」つまり「夢とは当たり前のことを承諾すること」とは（こちら）……何とも、なんて最低な国なんだろう、と思ったが日本も一緒か、日本の場合、党政府がさう言はなくても、さう思ってゐる民草少なからず、か。
▼東証が１年10ヶ月ぶりだかの高値更新で新年早々の全面高展開。景気回復とはこんなに簡単なことなのかしら。民草は「やっぱり自民党、安倍さんで良かった」と、これで夏の衆院選。あまりに単直すぎる。それで景気回復の代はりに何をどれだけ失ふことになるのかしら。夏の選挙狙いで伊勢神宮から晋三は「原発新規には慎重」と反原発票取り込みにも意欲。
