富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

復活……神を信ぜよ。

fookpaktsuen2012-11-05

農暦九月廿二日。お昼は出先で仕出しの日本式お弁当だつたがおかずをつまみ御飯は少しだけ頬張つて残す。御飯は好きだが弁当は恐ろしく不味いのが幸ひ。早晩に帰宅して高校生用の(よくこんなものがとつてあつたと感心するが)『食品成分表』(一橋出版)眺める。高校生では退屈な資料本だが今になつて見ると炭水化物の量を見てゐるだけでもあらゆる食品の比較で面白い。朝日で筒井康隆『聖痕』も思はぬ方向性だが食材と料理の話にもなりつゝあり食品成分表も主人公の貴夫は読んでゐたのかしら。晩は鯵の梅昆布煮。野菜の酢漬け。韮と卵のすまし汁。白飯を軽く一膳食べるが白飯を食べる日はお酒は控へることに。小布施の櫻井甘精堂の栗羊羹一切れと焙じ茶。我ながら理想的な食事。昨晩に続けてNHKの食傷気味ながら「メイド・イン・ジャパン逆襲のシナリオ」第2回「復活への新戦略」見る。第1回に比べ前向きの内容、ではある。だが成功してゐるのは中国の冷房機メーカーに技術提供して自社製品も売る戦略に出たダイキンや、常に新素材の開発続ける東レ、さらに若い世代のビジネスモデルとして技術革新系のベンチャービジネス取り上げるが精鋭の少人数企業や、更には一人企業!まで。いろ/\面白いが、それが彼らにとつて生産も提携も日本で条件見合ふ企業がなければ韓国や台湾で提携先見つけるなど当たり前で、かうした企業は日本を背負つてもゐないし彼らは「日本人だから」なんて意識もどれだけあるかしら。それを番組は無理やり「こうした日本の持っている財産!」「日本がこれからも発信していく技術」なんてまとめてみせるのが、司会のジョン=カビラ氏には申し訳ないが、

“日本のものづくり”は、どうすれば復活することができるのか。その逆襲のシナリオ、復活のための戦略を探るという壮大なテーマのこの番組。「これが正しい“逆襲のシナリオ”」という確たるものは、この世の中で誰にもわからないだけに、番組としてどのようなシナリオを提示できるのか、視聴者の方々に納得していただけるものを出せるのか、ということに、スタッフ全員で頭を悩ませる日々が続きました。日本の中で起き始めている、若い世代のアイデア豊富なプロジェクトリーダーや、活気あるベンチャー企業の動きを紹介しました。ひとつひとつは小さな芽に見えるかもしれませんが、5年後、10年後にはやがて大きな流れとして、日本の製造業を支える中心的な存在になる可能性もあります。新世代の人たちの姿を見て、放送後、「がんばれニッポン!と応援したくなった」「なんだか元気が出た」という感想も多くいただきました。この番組が、少しでも“日本のものづくり”の復活を考えるヒント、きっかけになれば幸いです。(ディレクター本田とも子)

なんて、あまりにも「お題目ありき」の陳腐さよ。前橋純子著でマガジンハウスの1988年刊『食いしん坊グルメノート』を読む。

新食品成分表

新食品成分表