富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

パニックが起こらないよう被曝させ

fookpaktsuen2012-09-04

農暦七月十九日。早朝官邸に向かふ途中で走ったでも暑いでもないのに地下鉄のなかで突然の大汗。顎や耳たぶから汗が滴るほど。ハンケチで拭いても拭いても拭へず。肌着までびちゃ/\。地下鉄途中下車して街市の肌着など売る店で上海製スワンブランドの肌着(HK$22)とHK$8のパンツ購ひ着替へ。上下で300円也。朝七時半に生鮮食料品からパンツ、金具から熱帯魚まで買へる街市は本当に便利。それにしても突然の止めどなき発汗は完ぺきに自律神経失調。日常的な倦怠感、目眩や顔のむくみ、鬱……老ひ以外の何ものでもなし。これを越へるとまた元気になる、と先達に聞いたことあるが、それはそれで怖いものあり。帰宅途中の缶ビールの立ち飲み。夕餉にとろゝごはん。
▼香港で反発多き国民教育導入。政府高官がそれほどまでに国情教育に熱心なら先ず英国などに留学したり香港でもインター校に通わせる高官子女に、帰国や現地校への転校とまでは言はぬがせめて「国情教育夏期速成過程」でも設けて、それに子女学ばせ実践を見せて民草に促進を……とまるで陶傑先生のやうな主張だがこれが今日の信報の林行止専欄。
▼「パニックが起こらないよう被曝させ」「花盛り泥棒たちの政治塾」「官報のような新聞朝に読み」……見事な川柳は霞ヶ関経済産業省前路上で配られる反原発の川柳ビラ。経産省の職員が受け取り易いやうに、そっと読めるやうにA4の紙が小さく折り畳まれびっしりと書かれた川柳や笑歌。これを目立たないやうにさっと渡す、渡される……ってここはソ連かかつてのワルシャワか、だが霞ヶ関。その光景もじつは監視カメラに映つてゐる鴨。もはや政治的に反発や憤慨を経て「吐き気」に近い状況と(週刊読書人の文芸批評・楜沢健)。