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農暦六月廿九日。何人かの人にアタシの携帯が電話しても応答がない、とか言はれることがあり放つてをいたが当方からのSMSも届かぬことあり遉がに支障きたすので中環のCSL商店に往き状況説明してSIMカード交換。CSL商店が高級路線なのは勝手だがサロン風の店内で革張りのソファで係員が隣に坐つて、といふのもだうかしら。何だか滑稽。町中のパソコン屋で若い店員にiPhoneとiPadの瑕防止屏幕をば張り替へてもうら。かうした作業は若衆に頼むに限る。昼前に永吉街の忠記麺家に雲呑麺飰す。熱帯性低気圧のシグナル３発令のなか午後遅く深圳。用事済ませ晩に商社Ｈ氏に誘なはれ福田は華強路の「万菜屋」（こちら）に飰す。オフィスビルのなかで看板もないので辿り着くのにちと苦労、の隠れ家的居酒屋でまぁ繁盛。メニューも充実。深南中路のランドマーク的な存在であつた上海賓館、周囲がすつかり高層ビルですつかり史跡のやうな存在に。午後十時すぎにシグナル８になると香港からお知らせ。８になつても今日の台風なら鉄路の公共交通機関は動いてゐるだらう、と高を括り誘はれるまゝ国貿にある巨大なカラオケP。小姐が毎晩四、五十人はゐるんださうで昭和三十年代のキャバレーの如し。武漢出身のＳ嬢と四方山話。無聊かといへばさに非ず、釣魚台（尖閣諸島）が日本領なのか中国領なのか、正直言つて単純な民族的感情論を超えて反日感情が巧妙に政治的すぎてついていけない、とＳ嬢。三更になつて羅湖関抜けるがMTRは幸ひ平常通りの運行で帰宅。