富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

港人不信任中央創新高

fookpaktsuen2012-06-20

農暦五月初二。母から電話あり何かと思へば水戸芸術館で開催される吉田秀和さんのお別れ会(七月五日)は一般市民も参加可だが名前入りできちんと招待状が届いたといふ。限られた方へのR.S.V.P.で母も大したもの。礼服平服でご参加ください。レターには磯崎新小澤征爾森英恵と名前が並び当日は水戸室内楽のメンバーで素晴らしい演奏になるのかしら。
▼「港人不信任中央創新高」と蘋果日報。大陸離れと見るのは簡単だが寧ろ党中央信用しないことで大陸の人民と同じ心境、と見ることも可。
週刊読書人(六月六日)が「障害前衛芸術家」と草間彌生特集。迂生の小学校から高校までで一緒の、草間スタジオにもう四半世紀在る畏友T君が彌生先生と一緒にインタビューに答えてゐる。草間彌生、かつては前衛だつたがこゝまでポピュラーになろうとは。もう前衛ではないだらう。時代が追ひついた。それにしても

いま日本は、歴史的に大変困難な時代を迎え、難しい立場に立っています。地震津波、争いごとなど、そういうものが人々の心配の種になり、いろいろと悩んでいる人が多いと思います。世界の国々を見ても、貧困や戦争に巻き込まれて、不幸な状態を強いられている子どもたちがたくさんいます。(略)この困難な日本と世界の状況を、うまく整理して、皆さんが手を携えて、また再び平和と人間的な賛美を取り戻していって欲しいという気持ちを深く持ちます。

と草間先生のコメントは天皇陛下のやう。

私は空に輝く星の光に心を和ませ、勇気を与えられて生きてきました。私は人生の果てまでも、一生懸命自分の命を、永遠の彼方にもっていこうと思っています。(略)皆さんも、テロや戦争、貧困、自然災害が生じる、この生きにくい世界の中で、今日よりも明日、明日よりも明後日というふうに、自分たちの人生と、愛と平和のために一生懸命尽くしていって欲しいと、私は心から願っています。

延々と草間先生の人々へのメッセージの言葉が続く。まさか草間先生に励まされて生きるやうな時代になるとはアタシは思はなかつた。世の中はまだマトモで(と誤解して)草間先生が超異次元にゐてアートしてゐた時代だつたから。

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