富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

西環=中聯辦=香港といふ時代

農暦三月廿二日。快晴。もう夏。連日の十二時間デスクワーク。ふら/\。晩に文藝春秋五月号読む。全然面白くない。とくに二匹目のどぜう狙つた「新・日本の自殺」。「わが国がギリシア化する日」って希臘に失礼。ギリシア人のやうな達観に我らは到底至らず。唯一、池上彰堤清二の対談でインターコンチネンタルホテルをセゾンが買収なんて昔があつたこと(1988年)思ひ出す。
▼William鄧達智兄ご母堂胃癌で術後経過芳しからぬこと彼の蘋果日報の連載随筆、本日の「雨中人」(こちら)で読む。それにしても
夜未央,雨下密,重,長。
雨,一般叫人睡得更沉,更香。
近來春雨綿密,往往反而自夢中被吵醒。
とまるで詩。随筆として名文ながら彼はファッションデザイナーなんだから、まったくもう……。小樽から新潟に移られた記者M氏が「苦しみを帯びた日常なのに、漢字にすると何故こんなに美しいんでしょうか」と。御意。
▼「人が車に当たってはる」「飛ばされて来はった人」と京都四条通りでの自己目撃者の弁。「……はる」をたんに敬語表現なんて理解している田舎者には京言葉はやっぱり難しい。
▼香港行政長官選挙で選挙人の4割の支持しか穫れなかった測量梁に対し胡錦濤は「得到香港社會廣泛認可,也贏得多數選委的支持」と。あまりに虚言。それにしても胡錦濤のこの引見のまぁ詰まらそうな表情といつたら……。

文藝春秋 2012年 05月号 [雑誌]

文藝春秋 2012年 05月号 [雑誌]