富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

北京三日目

fookpaktsuen2012-03-28

農暦三月初七。夜明け前に起きてしまひテレビつけてみるが中央電視台の映画チャンネルは朝イチから抗日映画。村を侵略する間抜けな日本軍相手に少年が大活躍で日本軍をば翻弄。ニュースチャンネルは昨晩の再放送ばかり。何故よ、と思つたが「中国の朝は北京標準時朝七時の中央電視台のニュースから始まる」といふこと。これより早くは一切のニュースはテレビにない。朝イチの人民日報が出て七時のニュースが追ひ、そして一日が政治的に始まる。人民日報と朝七時の中央電視台が「早上好!」と伝へたニュースが全て。何て国なのかしら。さういふ意味では未だにスターリン主義的。朝からミッション。自動車で四環から奥林匹克公園眺める。鳥の巣や水立方を初めて拝む。オリンピック体育中心は建物の老朽化目立ち、これっていつ建てたんでしたっけ?と北京で受け入れ側の方に尋ねたら「90年のアジア大会です!」と誇らしげ。何ら考へず、つい「あ、天安門の翌年だ!」と口走つてしまふ。相手は何も聞かなかつたやうに国家体育場の遠くを見やる。朝のラッシュで鼓樓外大街から二環の内に入るにも渋滞、渋滞。ミッションのあと天壇公園に誘なはれる。昨日の八達嶺と同じく此処も初めて。圓方に企つと周囲は北に祈年殿の前門以外は公園の緑に囲まれ遠くにも一切の建物が見えず。感覚が一瞬、元朝の時代にまでタイムスリップするから。祈年殿とて背景に高層ビルあつたら減なりと感じるだらうが本当に空が広がるのみ。この天井に北極星か。なんて地政学的な見事さ。二環を朝陽門で自動車から解放され北見T氏ら北京四度目で地下鉄にも乗つたことないと仰るので二号線で東直門。タクシーで三元橋は亮馬橋路の新しい大使館街。大阪万博のパビリオンのやうに殺風景ななかに点在する大使館の建物。建国門外にあつた旧大使館区の方が余っ程、海外列強の威厳あつたこと。何故それを先づは三里屯に、そして三環の外に移す必要があつたのか。建国門外、三里屯、三元橋、と一直線で結ばれる、このベクトルの矢の先は見事に首都空港……で、まるで追ひ出されるやう(嗤)。この亮馬橋路の某組織に所属するS氏とお昼の約束あり山西刀削麺飰す。気温は摂氏22度だかで無風、茹だるやうな暑さ。タクシーで四元橋に往き某機関訪問。興味深き話伺ふ。ホテルからタクシーで首都空港。午後三時半に着いてしまひフライトは半時間遅れで二時間半もありラウンジで麦酒飲み会。アサヒビールが北京麦酒と合弁で出す缶ビール、初めて飲んだが美味い。乾燥してゐるので麦酒が美味いのだ。結局、一時間遅れの出発の中国国際航空便で香港戻り。
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