農暦二月二十四日。昏刻に按摩。FCCのメインバーで二十代のお二人招き会食。帰国間際のN君とカナダＯ嬢。突然、バーのスクリーン下り蹴球か何かの中継か？と思つたら行政長官選挙立候補者三名の討論会。誰も見てもをらず。下手な英語の同時翻訳が音量も高く耳障りで「誰も見てないんだから音量下げませうよ」と給仕に言ふと「こんな茶番選挙」で彼女も「全く興味も湧かない」と。
他の客からもクレームあつたやうで途中から殆ど音声聞こえなくなる。ラウンジでヘッドフォン借りて、この討論会のメモをとる記者が二人だけ。外国人記者倶楽部でこの有様なり。途中、突然、重慶衞視の画面が映され何事か？と思つたがアトで知つたことだが昨年三月に突然、薄煕来による放送の公共性徹底で商業広告が消えた同局で薄煕来更迭で復たCM復活の由。帰宅途中にふと小腹減り華姐清湯腩に寄つたら河粉売り切れで牛腩麺を飰す。
▼「日前，中共中央决定：张絀江同志兼任重庆市委委员、常委、书记；薄熙来同志不再兼任重庆市委书记、常委、委员职务。」と新華社電。中共の重要決定ほどTwitterに似合ふ短信は他にあるまひ。
▼NHKの「中学生日記」五十年の歴史で最終回。最終回は学校統合で最後となる東桜中の卒業式でいじめ受けた生徒が復讐のため自殺……と何とも厳しい現実。
▼橋下府政の大阪の高校卒業式で「君が代」斉唱で口元確認といふ、とんでもない事態。朝日の今日の社説（こちら）が疑問投げかけてゐるが「口元寒し斉唱監視」といふお題はだうかしら。「口元寒し」なんて言つてゐる場合ぢゃないだらう。反対するならお題からきちんと反対表明すべき。戦時下に古川ロッパの芝居まで治安維持で警察が検閲、のときに新聞がベタ記事で「ロッパ叱られる」で済ませてゐたが、それと同じ。市長も市長ならこの府立和泉高の校長が41歳で弁護士資格有する橋下の友人であること。畏友村上湛君が日記（こちら）に書いてゐるが市長も校長も二人とも弁護士なのに「法を守り矩を越えない」理性の人ではなく寧ろ「法を弄する」輩であることの怖さ。今回も卒業式で国歌斉唱に従わぬのは悪い組合員教師で……とこれぢゃナチスか動物農場の世界。
@fookpaktsuenhkg: 評論家の吉本隆明さん死去 戦後思想に大きな影響 URL 戦後思想の巨人、時代と格闘……あーあ。この三十年は何だか戦後思想に大きな迷惑、ではなかつたかしら？
