富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

九月十五日(木)諸事に忙殺され晩に至る。NHKで福岡放送局制作のブータンで蹴球のユースチーム指導する日本人のドキュメンタリー眺める。「伝統に保守的」といはれるブータンでも小学校からほとんどの教科は英語で授業だといふ。小学校でようやく英会話が「外国語活動」(笑)で実施される日本とは雲泥の差。あと十年後、二十年後、どちらが幸せになれるかしら。文藝春秋十月号少し詠む。
朝日新聞で「オピニオン」欄編集長の大野博人の書きぶりが面白くアタシは好きなのだが今日の社説余滴の鉢呂経産大臣舌禍について「何ともグロテスクな辞任騒ぎ」もなか/\。「ゴーストタウン」といふ英語からの表現はマスコミなどで頻繁に使はれるが「死の町」だと途端に問題視され、メディアが取り上げ政治家が反応しメディアが取り上げ……で騒動が肥大化し肝心の問題が置き去りにされたまゝ。政治とメディアへの不信感だけが残る、と。この鉢呂経産大臣の辞任は舌禍だが経産省陰謀説なんてのもあり鉢呂経産相はじつは経産省原発村揺るがす「原発エネルギー政策見直し人事」の発表寸前だつたといふ(現代ビジネス、こちら)。件の「放射能、つけちゃうぞ」発言が新聞各紙によりあまりに表現に食ひ違ひあり産経からの飛び火で大騒ぎとなつたが、これも微妙。いずれにせよ文藝春秋だつて核廃絶なんて主張を紙面に盛り込む(文藝春秋十月号)世相なのだ。三月の震災のあととんでもない地殻変動が起きてゐるのだらう。

文藝春秋 2011年 10月号 [雑誌]

文藝春秋 2011年 10月号 [雑誌]