八月十七日（水）朝イチで某博物館副館長のW君より電話あり何かと思へば何か急いた感じで藤子不二雄のミュージアムがどうのこうの、東京にいるのか数日で……と整理して話を聞くとＷ君は九月初旬に東京に行くのだが偶然に藤子不二雄ミュージアムの開館がその時期で藤子不二雄で育つたW君は是非とも参観したいが完全予約制で面倒で、だうすればいゝかしら、と。でサイトを見ると九月三日開館で一日四回でそれぞれ五百人の入場制限、すでに三日と四日の午後二時まで売り切れで四日の午後四時ならわずかに空きあり〼、で五日に香港に戻るW副館長はこの時間帯なら、と。で予約してあげ〼よ、と気軽に答へたものゝこれが日本だから大変。まずこのチケットはローソンが独占。でローソンのチケット予約をしようとしたら、まずメンバー登録が必要（香港ならメンバー登録するか、せずに続けるか、の選択あり）、でメンバー登録し（当然、日本の住所）支払ひに使ふクレジットカード情報入れたら「海外のカード」は拒否されアタシの唯一所持してゐる松竹の歌舞伎会VISAで一先づ登録は完了、でその九月四日午後四時のチケット予約したら、今度は受取りが
step１ お近くのローソン店内設置のLoppiを探す。←ここからが試練w
step２ Loppi画面の「各種サービスメニュー」をタッチ。
step３ 「スポーツ/コンサート/演劇・ミュージカル・お笑い〜」をタッチ。
次の画面で「予約済（当選）チケットの引取り」を選択。
step４ 「予約番号または抽選No」入力欄に予約番号10桁を入力。
「電話番号または会員番号(ID)」入力欄に、
・パソコンや携帯から予約申し込みをされた際に、
会員番号やID番号をご入力された方はその番号をご入力ください。
・会員番号やID番号を入力せず、電話番号を入力された方はその電話番号をご入力ください。
step５ 予約時に任意に設定いただいた、4桁の暗証番号を入力。
step６ 予約時の決済に使用いただいたクレジットカードをスキャンしてください。
step７ お名前、お電話番号等を入力。
step８ 端末より発行される申込券を、30分以内にレジに持っていき、店員へ
チケット発券を依頼し、チケットをお受け取りください。
ってなんで予約と支払い済みのチケット受け取るだけでこれだけの手間がかゝるのよ。香港なら郵送もしてくれるし（今日、国際免許証が届いたが、窓口申請なら10分で済むのだが、郵送で手続きしたら送つてきてくれた上に書留で送料は請求されず！）予約済みならUrbitixのマシンにクレジットカードのデータ読ませれば、その場でチケットが印字されて出てきてお終ひ。「日本人の得意の知恵を働かせた」（小泉武夫）結果がこれなのかしら。閑話休題。今日は旅行のあとで市中いろ／＼野暮用で向いたが一つ気づいたことは「ペナンがなぜ静かだつたか」の理由の一つは大陸の田舎漢の旅行者たちに（まだ）侵略されてゐないから、があるだらう。まぁ香港に戻つて目立つのは大陸の田舎漢。この連中がカネは持つてゐる。今日もアタシが銅鑼湾のCSL（携帯電話会社）に寄つたのは旅行から戻るとiPadがNo Serviceになつてゐたから、で、これは七月にiPad2入手した際に丁度手許にCSLの30日間お試しマイクロSIMがあつたから、それを使つてゐたから、で期限切れで、も一つ別のCSL NextGのSIM（こちらは有料）があつたので、たゞマイクロサイズぢゃなかつたしカットできない旧型のSIMだつたので「ね、お願ひ」と交換してもらふのに出向いたのだがiPhone4お買ひ上げで威勢のいゝ大陸娘とその母が、アタシのiPad2を見たら興奮した母がアタシのを勝手に手にとつて「アタシらはこれ、これも欲しいのよ！」と。おい、勝手に他人のを振り回すな！、で取り上げたが「在庫がない」と説明されても「今、現金で払ふから」と（笑）まつたく我と欲が強くなつて小金をもつてゐるから始末にをへず。アタシが用事が済んだので（心良くSIMカードを取り替へてくれた）私がその場を去ろうとすると、その田舎者の母親に舌打ちまでされた（笑）。自分が入手できないiPad2を持つてゐるのを見せられたのが忌々しいらしい。もはや狂気とすら思へる。ペナンで飰す機会逸したドリアン買つて来て頬張る。晩に味噌汁、冷奴、焼き海苔を肴に菊正宗を冷やで一合。キムチと鱈子でご飯を軽く一膳いたゞく。日本人の繊細な味覚と素材を見事に活かした食材の加工はこれだな、と思ふ（小泉武夫風に）。海苔は築地でＺ嬢が贔屓の海苔店で「お酒飲むときにそのままパリッと食べるのに美味しいのがほしいんだけど」と尋ね店のオヤジがお勧めのもの。その店では二番目に高かつた海苔ださうでＺ嬢が「一番高いのは？」と興味本位で尋ねると「勿体なくて売つてあげないよ」と返された由。
▼歌手の二葉あき子さん逝去。享年九十六。ご存命だつたのですね。独特のあの低音、朝日の訃報記事では「美しい低音」といふが幼いころアタシはあれが美しいとは思へなかつた。それにしても新聞の社会面に二葉あき子の訃報記事が出ても「誰、それ？」の世代が圧倒的かしら。といふか逆に二葉あき子知つてゐる世代くらゐしか新聞を読んでゐない加茂。
