富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

湾仔で麦酒、麦酒、麦酒

fookpaktsuen2011-07-18

七月十八日(月)昨日は晴れたか、と思つたら亦た小雨模様。夕方、湾仔。Z嬢と待ち合わせThe Habitat Loungeでビル最上階の屋外でハッピーアワー。ほかに客なし、で麦酒二杯。麦酒といへば今日ちょっと読んだNational Geographic誌で英国の麦酒とシードル販売の際の単位 pint(パイント、品脫)について記事あり。“One-third empty or two-thirds full?”と書き出しで英国の法律で長年、Imperial Pint(英国のパイント)は米国より2割増の量(19.2オンス)と決められてゐたが今年になって英国の国会でこの酒量に関する法律の撤廃が提案され2/3英品脫も1杯としての販売が合法、と。何だかどーでもいゝやうなことだがかうしたことを真面目に論じる英国がアタシは好き。ちなみに英国では1日に2.3千万品脫の麦酒が消費される、が過去6年で19%減で毎週約25軒のパブが潰れる枯渇状態。でこの小さめのパイントで果たして女性客などつかめるか、と。Z嬢が「近くで、一寸、覗いていゝ?」と何処かと思へば藍屋、さういへば藍屋の向かひに藍屋餐廳といふいかにも今だけウケ狙ひの安易な茶餐廳が出現。その楼上には大亜なる日本料理屋。大アジアらしいが(岡倉天心かっ!)時節柄、大亜=原発*1=日本とつながつてしまふから……。でZ嬢について行くと藍屋の角を曲がつたところに大龍鳳といふ古い建物改造したちょっとアート系のパブあり。せっかくだから、とハッピーアワー二軒目で亦た麦酒。客が連れてきた犬がパブのなかじゃれて走りまわりなか/\いゝ雰囲気。でこゝまで来たら、でお決まりで北方餃子源で餃子。また〆の麦酒。よく飲むねぇ。
▼Z嬢が英国で盗聴事件で話題のメディア王、ルパート=マードック氏、最近の老けた姿、誰かに似てると思つたら、ほら、あの老人に変装してカナダに密入国しやうとした中国青年の、と。確かに、これはクリソツである。
▼中国への渡航。日本旅券はビザなし(15日以内)になつてゐがビ​ザ免除は日本、シンガポールブルネイのみ、と今日になつてアタシは知つた。それ以外の国だとた​とへ香港から深圳に入るだけでもビザが必要。欧米各国も然り。しかもこの6頁!の​申請書(こちら)。家族構成は単身者の場合、一​人暮らし=一世帯だが、その場合は親の素性を書かねばならず。​海外旅行者保険の有無から何から何まで。呆れて言葉もなし。まぁ各国の中国籍人民の渡航ビザに対する報復措置ゆゑ、あまり文句も言へないのだが。それにしてもテロ対策だ、反政府運動鎮圧だ、と自棄だが、それよりテロにも狙われず反政府運動が起きぬ国を目指しませうよ。

*1:朝日が今日の朝刊で1955年の政府の原発に関する海外調査団の報告が「各国に原子力委」と虚偽の報告をして(実際は米国のみ)日本が原子力委員会設置推進へと動いた、と報道。中曽根大勲位は米国が若き自分に注目したのは「吉田的なものにこのまま日本が流れていってはいけない。新しい政治家を育てなければと考えたんんだ」と言ひたい放題だが(あまりに吉田茂に失礼だらう!)朝日の記事では海軍で高松にゐた中曽根大勲位が広島の原爆のキノコ雲を見たといふ証言も日本初の原子力予算(1954年)も中曽根主導は虚偽、と。まぁ風見鶏ばかりか虚言癖もあり。