富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

九歲男涉逼十二歲男口交

六月廿七日(月)曇。
▼信報で元香港布政司(Chief Secretary)であつたSir David Akers-Jones(1927〜)の訪問記読む。いまも在港で山歩き楽しむほどお元気。香港の民政をば回顧されご自身の功績として「成也地產、敗也地產」の香港で十年に渡り公共団地建設に尽力し100万人に住居提供できたことを挙げられる。次の行政長官に求められるのは「新麥理浩」、二人目のC. M. MacLehose総督(在任1971〜82)だ、と。Sir David曰く、ご自身も八十後の若い世代と同じく香港で住宅も自弁できぬ「八十歳後」だと指摘*1。マクルホース総督に従ひ香港の民政向上に努めた日を回顧しつヽ「香港の平均的月収がHK$11Kで家庭収入が19Kとしたら現在の地価では若者も飲まず食わずでカネを貯めたとてどうしてマンションのローンの頭金すら払えようか、出来ることはニュータウンならぬ更に「新新市鎮」建設し住宅供給しかなからう、と。かつての部下、文革曾には言葉厳しく「最大の失政は公共団地建設計画の遅れ、適時に政府土地の提供をせず地価高騰に抑制効果なし」と指摘。港澳辨主任の王光亞が先日の香港初お目見えだつたが歓迎午宴で主卓に招かれたSir Davidはこの倫敦政經學院出の北京からの外交官を「他有human touch,善於融入群眾,對民情的掌握很準確。」と評するのは香港の官僚に何が足らぬのか、といふこと。
▼話は旧聞に属すが「九歲男涉逼十二歲男口交」と廿三日の蘋果日報(生果はこちら)。深水埗にある情緒不安定や素行に問題ある児童をば収容する学校で十二歲の少年が九歳の少年に口交をば強制の由。学校の社工=ソーシャルワーカーがこれを知り警察に報告。行為そのものが「あヽそうですか」で済ませぬ気もしつヽこれも「それぢゃはたして明清の昔になかつたか?」といへば元宋の昔にもケースとしては「あつた」ことだろうしアタシが気になるのはその行為より行為に対する大人の騒ぎぶりで
及至昨晨,院舍的社工接到投訴,揭發風化事件,大為緊張,立即到警署報案,警方將案交刑事偵緝探員跟進,列非禮案處理,不排除稍後會有拘捕行動。
と警察の刑事部に何を求めるのかしら。さらに家庭ではこの問題少年を扱ひきれずこの種の学校に預けたそうだが香港の条例によれば「假定十四歲以下的男童無性交能力,即使證據確鑿,也不能夠將未滿十四歲男童控以強姦或企圖強姦罪,只能控以非禮罪」ださう。でかういふ事件があると記事の最後は教育関係の有識者のコメントで「本港的性教育滯後,令到學童無法掌握到正確性知識,有學童以為貪玩觸犯法網而不知。」なんて済ませるが果たして正確な性知識の教育がほどこされれば十二歳の少年が九歳の少年に悪さをばせぬ、と世の中そんな単純ぢゃあるまひ。十二歳のうちは九歳にそんなことしちゃいけません、とどう教えるのかしら。同性愛は異常、さらに口交は大人になつて相手の同意を得てから、とでも教へるのかしら。

*1:現在お住まひの半山區のマンションは今年になり家主が25%の家賃値上げ求めてきた由。もと/\は1987年に香港政庁30年の勤務から引退、深界深井に一幢面積逾萬呎、有泳池及花園の別墅をば售價僅150萬元で購入され晩年を愉しむはずが2001年に青山公路建設で政府に土地を買い上げられ賠償金得たが不動産高騰でもはや同等の敷地を得られもせず。それに続きSARSで不動産「価格」は下落したが土地手放す者少なく、その後の不動産高騰はこの通り。で八十余歳で今更、マンションの購入も出来ず、と。