四月三十日（土）小雨のち曇。朝早くホテルを出て少し坂を上がり東望洋山の松山公園を一周。1.6kmは散歩にちょうど良い。市街に下り西湾安記珈琲室（東望洋街分店）で朝食。朝から名物の猪扒飽をＺ嬢とシェア。ホテルに戻り昼まで寛ぐ。昼前に宿引き払ひ荷物預け市街へ。果欄街のHong Heng Cocos（洪馨椰子）でココナツアイス頬張り十月初五日街ぶら／＼したアトにSopa De Fitas Wing Kei（榮記荳腐麺食）に昼を食す。Ｚ嬢と別れ市街漫歩。Rua de St Pauloの骨董家具屋など冷やかす。カテドラル前の椅子専門の家具屋の店先にHerman MillerのEamesラウンジチェアあり。HK$8400は少し傷も気になり中古？でも十分イケさうだが生憎、店は開いてをらず。Ｚ嬢と陸軍倶楽部で待ち合せ。メンバー以外でもどうぞ、の食堂は週末の賑わひ。ラウンジはひつそり。で午後の寛ぎで久々にVino VerdeでQuinta da Aveleda 09年とチーズ。チーズといへば食事終はつた葡人の一同がラウンジで写真撮る際に「チーズ！」と言つてゐた。“Queijo!”とは言はないのね。Ｚ嬢唆して電話したら開店してゐた先ほどのカテドラル前の家具屋へ。Eamesラウンジチェアに坐ると気持ちはもうご購入だつたが、どこか身体が馴染まず。Ｚ嬢も「うーん」と。すると若店主が「完ぺきなレプリカです」だって（嗤）。中国製。良くみると合板も断面は四枚重ねに色分けで塗られてゐて（笑）背中の金具の止め部分もいゝ加減、椅子脚も二年で錆びさう。禮記雪糕で三色三文治アイス買ひ歩き食ひでホテルに戻る。一瞬、埠頭まで下り坂だし歩こうか、と思つて歩き出したが予想以上に遠く断念してタクシー。午後五時過ぎのジェットフォイルで香港に戻る。晩は秋田のうどん茹で斎藤さんにいたゞいた讃岐の醤油の出汁。昨日から飲み過ぎだが厚焼き卵で菊正宗一合。
▼そこのけそこのけ蓮池透氏が朝日新聞で「もはや隠しても仕方ない」と元東電職員で而も原発業務担当の立場で苦言。福島第一にも勤務し実家は柏崎の原発から3kmで拉致被害者家族だから。東電の現場では原子炉の炉心損傷が起きる確率は「年間で10のマイナス７〜９乗、つまり１千万年に１回程度」と説明されたといふ。人類の歴史が500万年前だとすると簡単にいへば人類の歴史上で炉心損傷は0.5回しか起きない確率になるがチェルノブイリ、スリーマイル島、福島第一と程度の差こそあれ、こゝ数十年の間だけで三回も深刻な原発事故をば経験してゐるのだから「理論上で」はもはや通用せぬまひ。蓮池先生は「もはや失うものは何もないのだから、都合の悪い情報もすべて公表しなければならない」しメディアも拉致で一斉に北朝鮮非難した時のやうな感情的な「けしからん」では溜飲下げるばかりで解決にならぬし東電も蓮池母の言で「すいません、頑張ります」では当てにもならぬ、と。
