富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

fookpaktsuen2011-03-01

三月朔日(火)晴。未明にハッピーヴァレイは黄泥涌道(競馬場向かふ正面)の上水道管破裂。その結果、晩まで銅鑼湾一帯が断水*1。飲食店など高額の店賃で1日の営業停止も死活問題(基本的に飲食店に休日なし)で給水車が出て飲食店の従業員らポリバケツで長蛇の列。ふと不思議に思つたのはハッピーヴァレイ方面が銅鑼湾上水道の動脈であること。香港の上水は1960年代より広東省から供給されてをり雨水や湧き水を香港内のダムで貯蓄して、の供給は減つた、と思つてゐたが気になつて水務署の統計資料で調べると今でも23%くらゐは香港内のダム水資源。さうするとハッピーヴァレイを通るといふことは香港島南区の大潭などのダムとなるのだが浄水場なるものが香港島にあるかしら。母より昨日の畏友村上湛君による朝日カルチャーセンター新宿での「六世中村歌右衛門の芸とこころ」の盛況を聞く。アタシは仙台にゐて見てゐない昭和58年の先代萩、アタシも村上君、浄瑠璃本研究の神津武男君とご一緒に見た昭和63年晩秋の神谷町との二人道成寺、も映像が流された由。今日から演舞場で大成駒追善で先代萩で政岡演じる魁春、八汐の梅玉の(稽古の合間縫つた)お二人との昔語り。昭和63年といへば歌舞伎座百年で、少なくとも昨年の「さよなら歌舞伎座」よかずっと「凄まじい」芝居続いた記憶あり。正月で曽我物は工藤が大松島、勧進帳播磨屋の弁慶に高麗屋が富樫で義経に大和屋。澤瀉屋の四の切も確かこの年か。中村屋俊寛勘三郎の最後の舞台のはず。助六成田屋)には大橘(揚巻や大和屋)。大松島の菅丞相。さう/\大成駒と高麗屋吉野川も大檀那が見事。京屋の道行き。高麗屋相手に大檀那の籠釣瓶。でその11月が前述の二人道成寺紀尾井町の工藤もあったはず。アタシはこの年ほど歌舞伎を見たことは後にも先にもなし。さう思ひ出すと廿数年前に大成駒、大松島、大橘と屋号に「大」の付く役者がゐたのだ。晩に自宅でお好み焼き。キャベツたっぷりで山芋のとろゝに小麦粉は少し。「お好み」で焼くといふ表現は、客が「お好みで」具を選び、の店側の視点か、と思ひつゝ関西だと「お豆ちゃん」だの何かと「お」がつくことも気になる。

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*1:幸いに水資源貴重な香港ではトイレ用水は海水を簡易濾過で上水道とは別なのでトイレは使用可