富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

fookpaktsuen2010-07-05

七月五日(月)烈暑。晝に大圍。楓林小館に食す。料理注文済ませお連れした方々に「ちょっと失礼」と近隣の張記の酒荘に伺ひアブサン(55度)と葉巻Cohibaラベルの8年物のラム購ふ。後者はアメリカのコモディティーズ社によるドミニカ産ラムのボトリングの由。楓林小館は昨年末の競馬の香港国際以来だがやはり美味。老給仕たちの姿勢だけでも敬服。さすがにアタシも帰宅して晩に冷房つける暑さ。でも西日ですつかり灼けた陋宅は冷房でも涼まらず。昨日ふと「こんな暑くちゃ赤葡萄酒も冷やさにゃ飲めぬ」と冷蔵して置いたPenfoldsのRawson's Retreat(Shiraz cab)を夕餉でぐび/\と飲む。この葡萄酒の冷蔵はイケる鴨。
モンブラン万年筆のボトルインクが新装。アタシの何十年も使ふブルーブラックは「ミッドナイトブルー」とは笑はせてくれる。容量も50mlから60mlに増量とモンブラン直営店の店員が宣ふので「価格も値上げでせう」と指摘してみたがロクな応へも出来ず。そこで伊東四朗のやうな表情で「ご正解!」とくらゐしてほしいところ。どうであれ寂しいのはガラスボトルのデザイン変更。流線型の美しいフォルムがかなり角張つてしまふ。更に昔はかなり扁平型のボトルであつた。容量の増量もどう考へても理不尽なのは今もつて万年筆愛する使い手とて圧倒的に万年筆で筆記の量は減つてゐるわけでインクの鮮度など考へれば増量は理に叶つてをらず。
角界の賭博醜聞。元検察の代理理事長は「反社会的な勢力との関係浄化」なんて宣はれマスコミもまるで今、真相究明のやうに報道するが相撲の「興行」社会が興行元の裏社会と何らかの関係あること本当に元検察もマスコミも知らなかつたといふのか。嗤はされる。アタシですら小学生の頃に地元に相撲の地方巡業来ると胴元は地元のその筋の興行主絡んでゐることなど周知の事実(家業がその筋の同級生が砂かぶりで相撲見物するのだから)、それを何を今更。たかだか賭けに手を出した力士や博打好きの親方よか、さうした事実を知つて知らぬ顔したマスコミなり野球賭博なるものをもう何十年も放置する警察こそ責任問はれるべき。
▼毎週のやうに馬鹿なマスコミの内閣支持率の報道は愚の骨頂。客観的なやうでゐてNHKなり新聞社の調査を電話なりで受けた時点で人々の意識には無意識であれ「また内閣支持率がっ!」の報道まで頭に浮かぶわけで本人の内閣支持率ぢたいがどこまで冷静か。これだけ内閣支持率が面白可笑しく報じられるなら民主党に投票する方々でも菅内閣不支持といふだらう。それにしても菅直人君には選挙応援でやはりママチャリで幟を風にはためかせ自転車で駆け回つてもらひたい。

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