富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

fookpaktsuen2009-11-11

十一月十一日(水)明日から天気崩れ気温下がる、といふがタンクトップ姿や日傘も目立つ猛暑。晩遅く会合終はりK君誘ひバーS。K君はまだ三十代だが某大手航空機会社の財務部門亜太地区の董事。物語りするが聞けば学ぶところ多し。昨晩送別会第一回目開催のK氏と遭遇。1950年物のグレンモーレンジを一杯飲ませていたゞく。東京より来港のS氏とも邂逅。GXRなんてとんでもないデジタルカメラ発売につきお話する。半夜三更に帰宅。
朝日新聞に「天皇在位二十年」でベン=アミイ=シローニ(ヘブライ大学名誉教授)の発言あり興味深く読む。シローニ先生が驚くのは最近の、天皇天皇制に対する右派からの批判。今の若者は天皇制に無関心だから日本のナショナリズムがいつまでも天皇の周囲をめぐつてゐるだけでは若い人を右派に引きつけられないからナショナリズム天皇から離れなければならない、といふ。これが正しければ一昨日綴つたN兄の民主党による「逆」憲法改正とこの右派の意識がまとまると憲法が第一条めぐり争点となり共和制への動きになつたり……。アタシは近代市民革命も経てをらぬ前近代としての我が国で共和制への以降には否定的。
▼香港政財界の典型的「お手盛り」ぶり、の馬時亨。20世紀末はJPMorganでプライベートバンク部門の亜太區総裁。香港特区政府で文革曾襲ひ二台目の財務司で自動車課税発表前にベンツ購入が問題になり辞職(事実上的更迭)の梁錦松は香港大学の同級生でJPMorgan時代の同僚幹部。で2001年に李嘉誠次男のリチャード王子に請はれ「たかだか香港の電話会社」PCCWの財務総裁兼MDに招かれ転職での収入補填に宛てがはれたPCCW株は「当時の」時価HKD1000萬とか(暴落で今は紙屑か)。翌2002年に香港政府は行政長官董建華が馬鹿/\しひ高官問責制など導入で馬時亨は財経事務及庫務局局長に就任、が就任一ヶ月もたゝぬ内に香港株式市場で株価五セントに満たぬ微塵株抹消などと突然提案し弱小銘柄の暴落招き大顰蹙かひ引責辞職。記者会見で直角にまで鞠躬し陳謝の姿勢見せたが内心は舌出してゐたか2007年に文革曾の肝煎りで商務及経済發展局局長として復職。それが一年後に脳腫瘍見つかつた、と辞職し有能な財政専門家が、と多少世間の同情も得たが昨日、かなりバックも強い「中策集団」なる会社の主席兼非執行董事に就任発表。年薪HKD350萬と同社一億株の権利獲得、で脳腫瘍もどこまで本当だつたのか、と疑はれるばかり。

富柏村サイト www.fookpaktsuen.com
富柏村写真画像 www.flickr.com/photos/48431806@N00/
http://twitter.com/fookpaktsuenhkg