富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

fookpaktsuen2009-09-17

九月十七日(木)雨止む。鳩山四世首相就任。内閣発足。未明に目覚め届いた新聞見れば蘋果日報一面は「クレヨンしんちやん」作者行方不明の報。昏刻に尖沙咀東。九龍シャングリラホテルのTopasの路頭で赤葡萄酒二杯。「ほかほか」に曼谷Y氏、弁護士D君と食す。昔語りの鼎談。お二人は一九八五年の八月に重慶から南京に向かふフライトで知り合ひバックパッカー同士仲良くなり御巣鷹山日航機墜落の日に南京にゐた由。アタシもバックパッカーであの日、黒龍江省ハルビンに在り。D君の十二歳の息子は名門の拔萃男書院(Diocesan Boy's School)に学ぶと聞きDBSのオケにアタシが言及するとD君の息子は書院のオケで提琴ださうで拔萃の奇才KJ君の話題となる。Y氏にアタシの好物の曼谷の雪宮樓の月餅いたゞく。お二人と別れ帰り道で銅鑼湾。バーSで「横浜開港百五十周年紀念の昭和二十年代の発売当初の風味と瓶をば覆刻の寿屋の」角を昨晩に続きハイボールでいたゞく。帰るつもりがまだ喉が乾きバーYでジンリッキー。一杯飲んで帰るつもりがチーフバーテンダーのU君に供されたナッツが自家製で煎つたさうでジャイアントコーンなど微妙な塩加減と香ばしさで思はずもう一杯。クレジットカードで支払ひ済ますとU君に「最近はご自身のペンでサインされる方が少なくなりました」といはれ、さういふものか、と思ふ。アタシは自分の嫌いなペン使ふのが嫌で。客もさうなら、給仕とてそれなりの店の者だと注文とるペン一本でも凝つたもの。二更のうちに帰宅。NHKのNW9をば録画で見れば冒頭から一芸人覚醒剤ご利用にて逮捕されその保釈のネタ。たかだか芸人が覚醒剤だか使つただけでの大騒ぎ。芸人に倫理求める馬鹿/\しさ。NW9では「裁判はこれから始まりますが罪を償つてほしいですねつ!」と豚鼻キャスター。世に対し「罪を償ふ」べきは通り一辺倒のコメントしかできぬキャスターの田口某であり、「民主党」なる一言すら噛む女キャスターだらう。一芸人の覚醒剤だかの「事件」での保釈が自民党の半世紀以上の治国とば覆す新政権誕生に勝るとは、これが日本の民度か、あるいは叡智かと呆れて言葉もなし。

▼司徒華先生が中共建政「輝煌」六十年と喩へ、これが評判に。「輝煌」の字から火を拆去せば武力の「軍」と専政の「皇」、で中共そのもの、と。

富柏村サイト www.fookpaktsuen.com
試験運用中サイト http://web.me.com/fookpaktsuen/
富柏村写真画像 http://www.flickr.com/photos/48431806@N00/