富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

fookpaktsuen2009-04-25

陰暦四月初一。午前中黯澹たる空に大雨。午後小康。昼すぎまでご執務。夕方、中環。法輪功の何とも大規模な反中共デモに遭遇。そのデモ隊を警察が誘導、道路での安全保護する光景が何とも言論の自由。某英国公共放送の記者してゐたD君が中共法輪功の対立を「巨大カルトと小カルトの」と例へてゐたのが印象に残る。法輪功中共に比べれば小粒だが資金力、組織力ありすぎ。何とも、法輪功中共の政策上、意図的に許容されてゐるやうな気がしてならず。FCCで繊維関係C君と会ふ。先日某大手日系企業の香港代表から聞いた話=日系企業が香港で駐在員減員できるのは香港の現地スタッフの水準高くを任せできるから、といふ話をC君にするとC君曰く香港企業も十年前ならそれと同じで上海に香港採用の社員を送つて仕事してゐた、と。英国も和蘭も戦前なら同じことしてゐたわけ。FCCで続けて明日の競馬に合はせ斉藤さん。匈牙利はKincsem Park競馬場で十九日のレースでC Soumillon騎手で制したOverdose馬について尋ねる。「ブダペストの弾丸」と呼ばれ21世紀のSeabiscuitといふやうな絶讚も。鏞記酒家。Z嬢来て三人で食す。Penfoldsの安めのシャルドネで蟹肉合へた野菜と檸檬蝦。Dog PointのPinot Noirで清湯牛腩と豆腐料理。清湯が美味い、と斉藤さんが言ふので、さういへば湯飯つてこの食肆にあるのかしら?と尋ねると蟹肉の湯飯があり、それと蝦子撈麺で清湯、上湯づくし。中環のWatson's Winecellarに葡萄酒の自販立飲み(enomanicなる会社のシステム)あり25ccから150ccまでお好きなだけ、で95年のCh. Latourまであるのが冗談のやうだが、それでStags LeapのCab 05年、Mitoloを各一杯飲んでお開き。
▼先日、交通違反のタクシー止めた白バイの警官、車を止めて窓を開けたタクシー運転手に大声で「你、痴線、仆街〜!」と一言。何とも日本語に翻訳不能な罵り。「オマエ、キチガイかよ、何バカなことやつてんだこの野郎〜!」でもまだ訳として弱い。これを警官が、と思へば処分対象のやうな気がするがタクシー運転手の応へも同じレベルの上品さ、なのか香港の路上では許容範囲かしら。どうであれ、だからアタシはどうしても広東語は好きになれず。
墨西哥で豚、か。疑はしい病例が最初に確認されたのが三月十八日で四月に入り急増し漸く今になつて六十八人死亡と発表。WHOは現時点で墨への渡航制限勧告は必要ない、としてゐるらしいが、この豚流感の発生がコンゴだつたり秘露だつたらさつさと渡航制限にしてゐるはず。墨西哥でなく「墨西哥が米国に隣接し已に米国でも感染事例が出てゐること」が問題なのだらう。墨西哥からの到著便の客に成田でマスク渡しても……。

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