富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

fookpaktsuen2009-01-20

農暦十二月暮廿五。大寒。気温摂氏廿度超。鏞記酒家にてJ嬢より歳暮にと年糕贈られるを受け取り昼に会食でアイランドシャングリラホテルの「なだ萬」。供される料理悪くないが給仕が慌ただしく落ち着かず。早晩に散髪済ませ帰宅。PCCWの職員来宅。ネット接続のアップデート。接続速度が30MBになりました、とピンとこぬが古えのモデム時代から「裸体画像眺める作業」こそ頭上から画像開き始め全貌が開帳するまでの時間で早さ実感か。重曹鳥渡入れて、の温泉風湯豆腐。有機の新鮮な春菊まで「しなッ」と不思議な食感。
▼雑誌Monocleを定期購読にしたらキオスクには最新号並ぶのに郵送で届かず「どうしたものか」と思つてをれば本日、郵送で小包届き開封すると雑誌と一緒に特典でオリジナルのトートバッグ届く。Z嬢が珍しく他人の物を欲しがり謹呈す。
▼世界挙げて小浜祭り。何か期待があるが具体的にそれが何か不明。今日のFT紙の社説“A new start for America - World needs Obama to succeed”など具体的に小浜君に米国の財政建直しと、そのために国民に向けたイニシアティブ獲得の賢明を望むが、それぢや共和党の負因氏が当選してたら何か期待するものは別なのかしら。FT紙で読むに値する書き手Gideon Rachman氏が“Obama - the man is the message”で見事に指摘するは小浜氏は「実は何も言つてゐなくても見事に言つたやうに見せる」才能あること。民主党の候補者決定の際も、その興奮の会場で演説を聞いてゐる時はわかつたつもりでも演説終はつてみると何を言つたのか、が思ひ出せず、とRachman氏。ただ“We can change!”だけが耳に残り“Change we can believe in”と続く。誰も主張の内容は覚えてをらずとも小浜君は米国の偉大なる演説家なのだ、と。何を言つたか、に非ず彼が主張することの意義。総統に就任すれば何を言ふか、でなく「何を実行するか」で真の評価がされよう、と結ぶ。そも/\米国にとつてこの小浜君の総統就任は一見、勝ち得た勝利のやうだが革命や御維新に非ず。前政権が民意で倒されもせず前政権の首謀者が退くのを待ち対局に有る者を選んだに過ぎぬのに、まるでこれで世の中好転するが如き感覚よ。Googleで「バラク オバマ」と引いた際にわづか1件の記事しか見つけられぬ頃から彼に注目しイリノイ州選出での上院議員選挙にカンパまでしたアタシは今となつて寧ろさう易々とこの人の米国総統就任を喜べず。だが日本とて「小泉さんなら変へてくれる」「安倍さんの若さ」「福田さんで建て直し」「かうなつたら麻生さんの指導力」と安易に時の首相に期待し、恥づかしくも国会の予算委員会で!首相が「窶す」を読めるかどうか、を試して喜ぶ与野党対決。日米双白痴。小浜市でオバチャンたちがフラダンス踊つて祝ふくらゐならマダしもNHKのNW9も数時間後に迫つた大統領就任式を前に「どんな言葉で世界の変はる瞬間を言ひ表すのでせうか!」だかと期待と興奮。陶傑氏、蘋果日報の連載で氏らしい冷ややかさで敢へて昨日は「布殊不壞」、本日は「牆倒罵布殊」と逆説的にブッシュ再評価。
地方自治体の不審者掲示板とは何なのかしら。不審者も怖いが不審者掲示板はもつと怖い。

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