富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

fookpaktsuen2009-01-18

一月十八日(日)晴。本日はChina Coast Marathon開催日。昨年の秋にはハーフマラソンに申し込んでゐたが腰はとても走れる具合にあらず。机回り片づけ朝から i Podでブラック師匠の年末の毒演会の漫談、30分余を聞く。家元(談志師匠)より破門された黒師匠が銀座のバーで師匠に再会の話、大阪新世界で映画見る話、釜ケ崎の映画館の三本立で高倉健「昭和残侠伝 血染めの唐獅子」と「父ちやんのポーが聞こえる」とオークラ映画「セーラー服官能の悶え」に客が全て感情移入し楽しむ話等愉快。我が身走るには能はずも天気良く昼にかけて鰂魚涌から北角を散歩。ライカのM3を首に掛け、ハンチング帽かぶれば、ただの年寄り。小腹空き北角のコンビニで缶ビール飲み十三座牛雑で串を一本頬張る。十三座は新光戯院のビルの外側。この劇場は香港唯一の中国劇の定席だが何度も賃貸契約切れるところで延命。今朝の新聞にもまた三年の賃貸契約延長の報せあり。当然専ら地場の粤劇公演多く粤劇苦手なアタシは数回来ただけだが劇場としては舞台の充分な間口と空間性は見事。中環の有機野菜市帰りのZ嬢と待ち合はせ。昼餉を簡単に食さうと北角道で目の前の最近開業の餃子屋は行列が出来る賑はひ。近所の濰京坊なる店に入れば坦々麺はピーナッツ仕立て、紅油抄手すら甘いのは所謂「京川滬」で客も場所柄上海系多し。市場は歳末の賑はひあり。帰宅。ドライシェリー飲み在家中躱懶。溜まつた新聞、雑誌を読み暇にまかせ新聞に掲載あり、のセンター試験問題を腕試し。理数系は論外。英語、社会科系は出来てもやはり一番難しいのは国語の読解問題。だいたい用ゐられる小説や随筆、評論文が「面白くない」と思へば読めもせず、その上、作者の主張や登場人物の感情など第三者にわかるはずもなし。i Tune +i Pod の podcast で遊ぶ。田中康夫氏出演のTBSラジオ「アクセス」が聴けるのも嬉しいところ。久米宏大竹まことのラジオも聴いたが何より貴重なるはSteve Jobs氏のMacworldでの基調講演は2007年の i Phone と翌09年の MacBook Air発表時のもの。まるで昭和が終はる頃に昭和帝の御世反思する如く誰にも真似できぬSteve Jobsの創造の世界垣間見る。蕪仕立てのスープ、馬鈴薯と葱のパイなど食し豪州はMcLaren Valleyのd'ArenbergのShiraz 04年飲む。戴き物の鎌倉の欧林洞(おふりんどふ)なる菓子舗の焼き菓子食す。新聞雑誌の読み残しがFT紙の週末版のLife & ArtsとThe Economist誌の最新号だけ、といふのは理想的。毎週かうありたいもの。
西安全人代代表(53)が香港空港の売店で売り子にセクハラ(蘋果日報)。現場での警察の尋問に自ら全人代代表と名乗るが逮捕。內地の法例に拠れば県レベル以上の全人代代表は全人代会議首席団或いは同常委の批准ない限り逮捕、刑事裁判の審査受けぬ由。 香港は一国両制で全人代代表も逮捕されたのか、これが政治的判断で釈放でもされたりとか。

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