富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

十二月廿三日(火)朝の気温摂氏11.5度と今冬最低。天皇陛下御生誕日。祝して休みたいところだが本日もご執務。世の中だん/\と年末のお休みモードの人多し。ネットで音楽聞きながら仕事続けてゐたらショスタコーヴィッチのプレリュードとフーガ4番が、なんてキース=ジャレットみたいな音なのだらう、と思つたらホントに彼であつた。三ヶ月に一度の献血も先月下旬には出来たものを、それすら忘失してゐたので本日、早晩に献血。香港で41回目。帰宅途中にふと「牛雑」食すを欲し北角の十三座牛雑で購ふ。帰宅して「おでん」食す。さすがに昨晩といふか今朝の睡眠不足で早々に就床。
▼英国のブックメーカーWilliam Hillよりメールあり香港の顧客については早々に口座残額を引き出すやう指示あり。
This decision has been taken for legal reasons beyond our control.
ださうな。香港競馬を扱ふことでの圧力だらう。アタシはもともとドバイ開催の競馬のために開設した口座だが蹴球の世界杯でブラジル、伊太利と2大会連続で優勝チーム当て次回は葡萄牙(26倍)とアルゼンチン(6倍)をすでに購入済み。すでに賭けたものは取消しはできぬし、するつもりもないが。
▼今日の信報の林行止専欄は「權錢一把抓 政改甚渺茫」と題して述べるは下述の如し。
中共総書記胡錦濤が十八日に中共十一回三中全会の席上、改革開放三十年を祝し二万字の講話を発表。強調したのは「三十年来の改革の路線、方針と政策は完全に正確であることを証明した」といふ点で「中国は改革開放を不断拡大し封閉半封閉から全方位に向けて開放の歴史へと舵を切つた」こと。「中国共産党の成立から百年で十数億の人口が高水準の小康を得られる社会を実現し、新中国成立百年(2049年)には現代化を成し遂げ民主文明と和諧した社会での社会主義現代化社会を建設するのだ」と夢は広がる。が「党と軍による絶対的な指導を堅持し、党が党を監督し指導力と執政能力の水準を高く保ち、腐敗を排除し……」と要するに中共一党独裁の専政地位は揺るぎないもので、つまり「富強民主文明和諧社会」は一等専政の下で実現させるのだ、といふこと。奇しくも12月10日の世界人権デーに中国の三百余名の学者や弁護士、人権運動家が「08憲章」を発表し公民運動で中国を変革し自由、民主、憲政国家を実現しよう」と呼びかけたが、胡錦濤の講話はまさにこれに対する党政府の真つ向からの回答なのだ。事実上、30年のこの改革開放の最大の受益者は中共であり、経済発展を強固なものにすることで中共は権力を掌握でき、まさに経済改革こそ中共の続命丹(延命丸)なのだ、と。

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