富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

fookpaktsuen2008-04-22

四月廿二日(火)かつてTrailwalkerで100kmの山歩きなど一緒にしたI君が横浜より仕事で来港。晩に渣甸山の益新美食館でI君、K氏、Z嬢と会食。葡萄酒持込みで料理より葡萄酒の方が高値では食肆に申し訳ないが上湯(火局)蝦、セロリと烏賊の炒め物で豪州はDog Pointの03年のシャルドネ、梅菜(扌口)肉と紅焼豆腐で豪州のThe Lodge HillはJim Barryのシラーズ06年とCh.nuef du papeの03年。少しづつワインと広東料理が合せられるやうになつた。I君の通勤、自宅は横浜の東横線菊名近くで仕事場は品川。で在来線通勤だと1時間かかるため新横浜から品川まで新幹線通勤(笑)。新幹線の乗車時間は10分で便意など催すとトイレに入つて出てくると到着の由。食後、中環に行きFCCのジャズバーで一飲。トイレの壁にかかつた新聞で今日のFT紙のトップ記事は訪日してゐるEUの経済担当コミッショナーが日本市場の閉鎖性を指摘。The Economist誌による「ビジネス環境」ランキングではデンマークフィンランドシンガポールに続き香港は7位。台湾が18位で智利が20位でで日本は26位といふ。経済停滞、少子化など様々な問題をかかへ閉鎖したままでいつたいどうするのかしら。K氏曰く(ビジネス環境や閉鎖性など別にすれば)日本の経済力は身分相応で身の丈の豊かさ。オイルマネーや金融投資といつた謂わば「虚業」が世界を跋扈するが、例へば原油価格高騰も、航空運賃でみれば運賃は多少値上がりしてゐるとはいへ25年前とほぼ変はらず、ただ燃料は高騰してゐるのだから、つまり燃料供給商以外は確実に減益。オイルマネーが肥える以外は明らかに利潤のない世の中になつてゐるつてことか。
▼偶然に親の逝去や疾病について2つの話を聞き考へさせられる。一つは米国在住の日本人女性。米国の永住権申請中に日本で母親が亡くなつたが2年だかの申請期間中であつたため日本に戻りたくても戻れず親の死に際に立ち合へなかつたといふ話。もう一つは香港在住の三十代の、所謂「働き盛り」の男子が豪州在住の父親の癌が重いため父と暮すために(介護もあるが介護以上に親子として「一緒の時間を過ごすため」)仕事を辞め豪州に戻る、といふ話。自分が先考逝去の際に何をしたか、できたか……と思ふと自省するばかり。

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