富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

fookpaktsuen2007-12-17

十二月十七日(月)晩に日頃敬愛する方の誕生日パーティあり某ホテルでの祝宴に末席を汚す。終はつて二更にFCCで某大学MBAのM教授、もう一つの大学の異文化コミュニケーションのN助教授と麦酒飲みつつカエザルサラダとクラブハウスサンドヰッチ頬張り四方山話。
▼「將軍澳車禍慘劇 孝子圓亡母心願 沉痛的婚禮」と今朝の新聞(蘋果)ヘッドライン。昨日挙行の、哀しみにつつまれた婚礼。この新郎の兄は香港から台湾に移住、でその兄が先週土曜日妻と娘連れ本来先週土曜日挙行の弟の婚礼のため金曜晩に香港に戻る。空港で祝言を翌日に控へた母親と妹の出迎へ受けバスで帰宅の途中、バスが交通事故で大破。この兄、母と妻はバスの二階席正面から投げ出され母と妻はバスの下敷きになり死亡。妹と娘も重傷。土曜日の婚礼取り消し、で翌日曜(昨日)亡くなつた母親を喜ばせよう、と新郎新婦は涙ながらに婚姻登記。今回の事故は客を乗せた空港バス(城巴)にもう一台のバス(新巴)が交通違反で追突によるもの。過失責任は新巴の運転手にあるが、それ以前の問題として「バスの性能が良すぎる」ことが問題。二階建てのあの大型バスが「なぜこんなスピードで」と驚くほどの高性能。高性能といへば飛行機や新幹線、JR西日本の通勤電車とて高性能だが、少なくとも安全のため二重、三重の防御策があるわけで、それに比べると香港のダブルデッカーバスは、あの巨体を運転手一人が操作すると思ふと、怖い。しかも高性能にモノを言はせて「あきらかにキチガイな」運転をする者、少なからず。なぜここまで飛ばすかね、赤信号で道路横断する者を「おらおら〜轢き殺されたいか」と威嚇するやうな者もあり。急発進、急停車、進路変更で急なGが働いた時など運転席で警報が鳴るが、これが鳴りつ放しの時もあり。交差点での右左折の際のバスの転倒や高架橋からの落下といふ事故も過去にあり。キチガイに刃物、にならぬやう、具体的にはバスの性能の劣化が必要。かつて香港島に中華バス(中巴)走つてゐたころが懐かしい。旧態依然とした老朽化した車体は(当然、冷房もなし)中環からハリウッドロード上る坂でも重量オーバーで動かなくなり客を降ろす始末。だが速度も出ぬし環境にも優しかつたのも事実。バスの専業営業権解放で競争原理働きバス本数増えたのは便利だらうがバス増発での渋滞、排気ガス汚染など問題多し。

富柏村サイト http://www.fookpaktsuen.com/
富柏村写真画像 http://www.flickr.com/photos/48431806@N00/