富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

fookpaktsuen2007-12-13

十二月十三日(木)多忙で晩二更に到る。
▼北角で狗猫など110匹余の小動物、マンションの40平米の部屋で飼育。飼ひ主は捨てられた動物保護だが悪臭に耐へ切れぬ付近の住民が投訴し政府が数カ月前に檻に入つた、皮膚病や運動不足で衰弱しきつた小動物を保護。で昨日裁判があり飼ひ主は12ヶ月の観察処分で、その期間の動物購買と飼育禁止(蘋果日報)。この被告の女性、飼育場所は北角だがお住まひはミッドレベルのSeymour Rdで、とアタシが知るのは十年近く前にご近所住まひだつたゆゑ。アタシは勝手に「兵藤ゆき」と渾名してゐたがパステルカラーの奇抜なファッションで、いつも年老いた母を連れ、癇癪起すと母に何かと怒鳴りながら、23番バスでお出かけ。いつも銅鑼湾の「そごふ」で大量のお買上げして帰宅。今にして思へば23番バスの行き先は北角で、Z嬢も北角でよく「兵藤ゆき」見かけたが、最近全然見かけない、と話題にしたのが偶然にも先週。老婆の上品さといひ購買力といひ財力ある、と思つてはゐたが、この母が何東家(マカオの賭博王、Stanley Ho氏の祖父が何東の弟)に縁りのあり(何東氏の長女の「契女」)戦前の某富豪の内縁の妻。ロビンソンロード周辺や「そごふ」、北角ではかなり「ああ、あの女性か」と合点いく者もアタシのやうに多からう。
▼本日、1937年12月13日の南京「陥落」「大虐殺始まり」から70周年。虐殺された市民の数が何万なのか、はたまた何十万なのか、は別にして日本軍の為した事実はあるはず。だがそれに到つた経緯、環境にどうも不明なところあり。とくに国民党の開城について。本日は香港でも日本の総領事館三菱東京UFJ銀行東京銀行が旧横浜正銀ゆゑ)などにも抗議デモあり。日本から来港し抗議デモに加はる日本人もあり。
麿赤児の記者会見?と思へば、葛飾区のマンションでの政党ビラ配り。東京高裁が地裁判決覆し有罪判決(罰金5万円、11日)。朝日が「犯罪現場となつたマンションの住民からも刑事罰を科すことに「厳し過ぎるのではないか」との声」紹介し、讀賣、はたまた産経新聞なら「妥当な判決」なのは言はずもがな、かしら。マンションへの不法侵入など住民の平穏を「脅かす」のが、なぜ訪問販売や宗教団体ではなく、反戦ビラ(立川)や共産党だけなのか、も不思議。それにしてもこの被告、まるで殿山泰司をさらにいい男にしたやうな風貌。今村昌平の映画とか、出したいねぇ。亀有で党員の左翼住職のちよつとコミカルな日常モノ。助演は当然のやうにブラック師匠にお願ひして、春川ますみとかでワキを固めて。共産党の党員で住職が出来るつてことにさすが真宗か、と妙なところに感心す。
▼新聞の写真で「なんでサルジコがベース弾いてるの?」と、一瞬、ブッシュがリーダーでトニー=ブレアとサルジコでトリオでも結成か、と思つたが、よく見たら、ジョン=ポール=スミス。で、レッドツェッペインの復活ライブ。19年ぶり、とあり前回の「復活」からもう20年近いのか、とそれにすら驚く。ツェッペインの現役時代知るアタシらはただの老人。永六輔が長髪にしたらジミー=ペイジとも似てゐることに気づく。

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