富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

fookpaktsuen2007-11-08

十一月八日(木)昨晩の痛飲に本日は気分悪くないがさすがに酔ひが抜けてをらず。早晩に中央図書館に寄り香港国際撮影沙龍(サロン)で数百枚の写真展示参観。華姐で牛?河粉食す。少し涼しくなり風邪気味。今晩、Maria Jo?o Piresのピアノリサイタルあり(香港文化中心)。葡萄牙リスボン生まれのマリア=ジョアン=ピリスは、当然、先週マカオでの演奏があり、香港まで間が空いた、と思へば実は東京で五年ぶりにリサイタルあつた由(4日にすみだトリフォニーホールにて)。余は薮用あり不見。参観のZ嬢は、ああいふふうに年をとりたい、と一言。曲目はヒナステラの3つのアルゼンチンの踊り、スカルラッティソナタイ長調(K.208)、シューベルトのピアノ・ソナタ第13番イ長調(D664)と4つの即興曲より第1番ヘ短調、第2番変イ長調ベートーヴェンのピアノ・ソナタ第31番変イ長調。香港で著名にあらず香港文化中心のホールは大きすぎ。むしろリサイタルホールでこそ開催すべき。
▼香港政府の潤澤なる余剰金を市民に還元すべきかどうか、につき財政司曽俊華君が一定の準備金の維持は必要と還元に消極的な姿勢見せたのに対して金融管理局総裁の任志剛君が「余蓄は市民に還元されるべき」と指摘(蘋果日報は翌十日のもの)。政府内では財政司の管轄下にある金管局の総裁のこの発言、「大胆」と驚かれる。発言は而も、日本語に譯せば確かに「余蓄は市民に還元されるべき」となるがもともと「還富於民是天公地道」とまぁ大岡越前守の如き芝居がかつた台詞。任総裁によれば政府余剰金は3.7千億ドル(5.5兆円)。任総裁が運用する金管局の外貨備蓄は更に6千億ドルもあり、この運用実績を背景に在任14年、年収1億円以上の、香港では行政長官など足下にも及ばぬ特別待遇の任総裁は今年還暦で任期もさすがに残すところ2年、今更若輩の財政司など怖いものなし、哉。

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