富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

fookpaktsuen2007-11-01

十一月朔日(木)上午下雨好多了。来客あり客人と昼に渣甸山の益新美食館に食す。晩は五年ぶり?だかでハッピーヴァレイの竹園海鮮飯店。海鮮はまぁ何処の海鮮専門の食肆でも余り大差ないが、この竹園海鮮は食後のデザートに供されたドリアンのプリンが秀逸。朝日新聞でドナルド=キーンさんの「遠慮の名人 私の後悔」といふ随筆読む。富本憲市、川端、吉田健一、谷崎といつた昭和の文人と交際録。キーンさんの一文の長い、段落の少ない、だが頗る読み易い日本語での文章のこの筆致よ。
▼「通知表に愛国心違憲」教諭の訴へ棄却(名古屋地裁朝日)。通知表に「愛国心」を評価する項目を設けたことが「良心の自由を保障した憲法に違反し精神的苦痛を受けた」として市立小学校の教諭が国と市、地区の小中学校長会を相手取り慰謝料10万円の支払ひを求めた訴訟。名古屋地裁は同教諭が評価項目があつた02〜05年度に社会科を担当してをらず「利益が侵害されたといえない」と指摘し(確かに)、「(愛国心)項目は児童の心の内面自体を評価しようといふものではない」ため違憲性もない、として教諭の請求を棄却。どうせだつたら当時小学6年生だつた保坂展人少年(14歳)が社会科での愛国心項目の評価により「良心の自由を保障した憲法に違反し精神的苦痛を受けた」と訴へると裁判所は今回のやうな逃げ口上は出来ず面白かつた鴨。

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