富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

fookpaktsuen2007-07-14

農歴六月初一。快晴。気温摂氏34.4度に至る。朝に雑用諸事済ませ九龍に渡り観塘の水泳場に昼まで泳ぐ。水遊びに涼どころかプールの水も温泉の如き熱さ。昼に崇仁街の雲南風味に食す。排骨米線と紅油炒手。辛味厭う余もこの食肆の紅油炒手美味なれば食指延つ。午後の薮用まで未だ二時間あり十年ぶりかで九龍仔の水泳場で更に一泳。場所も不便にて土曜午後も利用者疎ら。かつて啓徳空港に着陸の飛行機の轟音直下の此処も今では閑静頗る快適なり。50mのメインプール深さも3.7mあり幼き子少なし。なぜかL字型にて水遊びには最適。午後の薮用済ませジムに一浴し一旦帰宅。晩に所属のランニングクラブにて蛍狩りの余興ありZ嬢と赴く。太古のMTR站に幼き者含む総勢三十余名集いパーカー山の懐奥深くに入る。日暮れHon Pak Country Trailの小徑沿いの幾筋もの湧き水に棲む蛍を愛でる。蟲語喞々とし新月の空に夏の香港に珍しく星の数々。昼の暑さも忘る如き山風に暫し涼感に耽る。なれど新月の晩に懐中電灯点さずも郊外の小徑歩くも容易なら周囲の山々の樹木の影まで鮮かとは如何に市街照明の強さ山あいに至るかの証左。山下り二更にQuarry Bayの彩雲軒なる食肆にランニングクラブの連中十八名ほどにて定例会。末席を汚す。冷凍庫の如き寒さの個室に冷房一旦止めれば隙を見て冷房つけむと図る女給との鼬ごっこ。女給が黒服に「この連中、冷房消しちまうんだから、まったく」と宣うを余の背後に聞き「どっちが客か……」と女給に一喝せば黒服が「まぁまぁお客さん」と仲に割って入りたる始末なり。

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