富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

五月十日(木)安倍三世がメールマガジンで訪米につきブッシュ三世と「お互いをジョージ、シンゾウと呼び合う仲になったことを今週号で報告できるのは大変うれしいことです」と宣っている。お互いファーストネームで呼び合うことが友好関係の証し、とするが、恐らく「ロンヤス」あたりからのことだが、これは誤解。アメリカ人など、誰彼ともなく初対面から「ロンと呼んでくれ」というのが当たり前。むしろ初対面などでの緊張を解すための手段としてファーストネームで呼び合う。そうすることで寧ろ仲良くやっていこう、ということ。それをいちいち「ジョージ、シンゾウと呼び合う仲になった」なんて言わないといけないのは、日本人らしい誤解か、本当の意味でまだ親しくなっていないのか、言葉が通じないことで今ひとつ率直に会話できないのか、ということの証しか。
マードック氏によるダウ=ジョーンズ社の買収。ダウ=ジョーンズ(DJ)参加のWall Street Journal紙がマードック氏による買収でのDJの株価上昇にあたりDJ社の役員でもある香港の東亜銀行頭取・李 Baby 國寶君が買収情報漏洩でインサイダー取引に関与、と報道(昨日)。買収発表前後のDJ社株の売買で約9億円の売却益を得た香港の実業家夫妻の父が東亜銀行カナダ分行の役員で、Baby李君と懇意、でインサイダー情報が流れた、と憶測あり。New York Times紙は米国政府の当局がこのインサイダー取引について近々調査始めるにあたりDJ社がBaby李君に内部調査始めたと報道。DJ社はそれを否定するがBaby李君は情報提供は否定しつつもマスコミの取材に慇懃に対応。このDJ株に用いられた巨額の資金の出自も興味深いところ。本件、巨額の資金がメリルリンチ銀行にある上述の夫妻所有の口座で動き、それを怪しんだ同行の職員によるリークが発端という。Baby李君といえば香港有数の財閥名家御曹司。SARS疫禍であったかペニンスラホテルのさすがに閑散とした仏蘭西料理店ガディスにZ嬢と余が晩餐の折(客は他に一組のみ)Baby李君が女性伴い現われ(妻にあらず、娘かも知れぬが)奥の間に入りドンペリ抜栓で楽団招きその女性と軽く晩餐でダンス踊り去るのを目撃。さすがに遊興も大胆、と恐れ入る。弟は香港中文大学の医学部長から中文大学長、さらに董建華に抜擢され香港政府教育統局局長となり香港の教育改革にメスを入れ顰蹙買い放題のアーサー王ことArthur 李國章は実弟

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