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四月十九日（木）晴。昨日に続き加州か豪州の春秋の如き陽気。ネットで文二郎帽子店にハンチング帽注文し実家にこれが届き母が先日、銀座トラヤ帽子店で中折れ帽購入の折りに帽子だけは受取り帽子箱のみ自宅に送付していたため箱が実家にあったので、このハンチングをトラヤの箱に入れて昨日、郷里の郵便局より送ってくれたのだが、これが今朝九時に配達となり、その早さにかなり驚く。また母が、この小包に富岡鉄斎の普陀落山観世音菩薩像の60円切手10枚、東郷青児のサルタンバンク60円切手１シート（20枚）を貼ったのも圧巻。
▼昨日の?如心の葬儀にて?如心が億の遺産託した神秘の遺産相続人の素性顕になる。47歳の男性の風水師。葬儀では?如心の遺影をもち喪主の扱い。風水師として政財界大物顧客に多し。香港島半山区の豪邸に住まい守衛５名、自家用車５輛有す由。?如心もこの風水師かなり信奉。だが夫の間に子もおらぬとはいえ赤の他人への巨額の遺産贈与に?如心の妹だの関係者の間からは疑念、不満もあり（遺族も?如心の会社関係者、私設秘書もこの風水師の存在すら知らず）今後この遺産相続がまた裁判沙汰になることも必至。?如心が昨年認めたというこの遺言状は?如心の他に立会人ただ一人。その立会人は?如心のオーナー会社である華懋集團の職員で、裁判となればたった一人の重要参考人。華懋集團はさっそくこの職員にボディガードつけ24時間態勢で守衛の由。なんとも話題つきぬ話なり。（以下、翌日の報道）この風水師、?如心に対して夫の命は無事、香港の東の離島かどこかに軟禁されている、と告げ、?如心がそれに期待よせ西貢の沖合の離島の廟に一緒に参るなどの経緯ある由。?如心を巡るこの一連の話、オペレッタとまでは言わぬがオペラ・ブッファでCos? fan tutteの如く軽快な舞台にしたら、さぞや愉快か。

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