富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

fookpaktsuen2006-06-04

六月四日(日)珍しい陽光に朝、目覚めるがとたんに曇り連日の陰鬱なる天気。競馬の予想など済ませ午前中から昼すぎにかけて旺角のジムで筋力運動と有酸素運動を各一時間。旺角からバスで銅鑼湾。ヴィクトリア公園では晩に天安門事件の追悼集会あり、そのまだ閑散した現場を眺める。天后の華姐清湯南にて遅い昼飯。もともと隣には大利清湯南あり、その牛筋の煮込みでは老舗の隣に同業種で開店とは大胆と驚かされるが唯霊氏の信報での連載で半年だか前に書かれた縁起読めば、成程と合点の、大利の華姐による別店舗での開業。それにしても清湯牛南で二軒並んでどちらも繁盛なのだから凄い。で午後も遅いし軽く、と思い牛南河粉を頼んだのだが、運ばれてきたのは清湯牛南で、まぁ「これでもいいか」と食べ始めると、今度は青菜の泡飯(炊き込みご飯)供され「えっ」と驚いたが、これは明らかにあたくしの発音が牛南河粉(ホーフォン)ならぬ牛南&泡飯(パオファン)と聞こえていた由。今さら「注文が違う!」とは言えず「かなりの量……」と食べ始めるが、泡飯に牛の出汁が美味い清湯をかけると泡飯の美味さが引き立つ。ほんとに美味い。慌てて帰宅して(香港時間)14:45に中継の安田記念。まじっ?で香港馬ブリッシュラック優勝。2馬身半差で余裕。先月の香港でのチャンピョンマイルに続き2連勝の7歳馬。二着に昨年の安田記念勝馬アサクサデンエン秋の天皇賞香港マイルと不調続きDubai Duty Freeでは15着と惨憺たるもので当然、今回も外してしまったが。余の推した香港馬ジョイフルウィナーは16枠と不利な条件でどん尻から2頭目と尻尾に位置していたが最後直線で大外から伸びてチャンピョンマイルに続き3着。ブリッシュラックは四番人気であったが(香港では一番人気)ジョイフルウィナーは複勝でも660円の高配当。やはり日本で馬券買ってもらって正解(香港ではこの複勝はHK$23.5)。ジョイフルウィナー軸で単勝馬連で外したが、それでもこの複勝だけでお釣りが来る。安田記念といえば2000年の10番人気で40倍のオッズであった香港馬Fairy King Prawnの優勝がまだ目にも鮮やか。香港馬が強くなったのか日本馬でマイルの層が薄すぎるのか。Z嬢と路線バス三本も乗り継いでヴィクトリアピーク。午後5時に所属のランニングクラブで待ち合せ山頂から西に歩き始め西高山から夕陽眺める予定が雨が降らぬのが不思議なほどの重い雲立ち込め西高山には登らず薄扶林のほうに下り龍虎山に戻り英軍の砲台跡などまわり香港大学の裏手に下る。皆で晩に上環の西苑酒家に食す。太古城と銅鑼湾にも店あり評判だが「上環のこの店については」サーヴィスがまるっきしダメ。だいたいにおいて日本人客に下手な日本語で半ばふざけたように「ビール?」と尋ねること、メニュー開けば「鮑魚(アワビ)?蝦?蟹?」とバカの一つ覚えで、茶といえばジャスミン茶を持ってくる、ビールをば盛んに飲んでいると頼みもしないのにどんどん運んできて開栓……と、この悪しき風習はけして給仕らの責任に非ず、そうさせた日本人客に元凶があるのだが、いずれにせよ、ビール?、蝦蟹攻撃、ジャスミン茶のいずれか一つやられただけで「あ、この店、ダメ」と思ってしまうのだが、この上環の西苑はそれら全うしてくれたのだからお見事。黒服の給仕はちょっと暇になったら帳場で楊枝で盛んにシーハーシーハーなのも見ていてうんざり。見た目一瞬豪華だが黒服らをばsuperviseする立場の者の不在で丸っきり「なっていない」。料理は「揚げ海老のジャム合え」という不思議な一品(これがデザートならまだわかるが主菜であった)除けば爵士レン湯(レンは「青」扁に旁が「見」)も炸子鶏もどれも美味ゆゑ、よけいにサーヴィスの悪さが残念。?記が数も多いであろう日本人客にけして「ビール?」とやらず「お茶は品種は何にします?」と尋ね、蝦!蟹!もせず、と給仕の心得の立派さ、それの爪の垢でも煎じて飲むべき。今晩の夕食には北京のDaZhao氏もお招きする。彼は香港競馬については日本での香港競馬ブームの先駆け的立場。サイトの表紙に「原居民」、次の頁にはオリエンタルエクスプレスと往年の名馬が並ぶ通り、90年代の香港競馬の最も賑やかな時代を知る第一人者。当然、今日の安田記念でのブリッシュラックの優勝から昔話となる。上環から帰りの地下鉄で銅鑼湾でかなりの乗客あり。天安門事件の追悼集会終わっての参加者たち。

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