富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

三月廿七日(月)土曜日晩のドバイのワールドカップレースにつき斎藤さんや月本さんの日記読んでから映像で観て「なるほど」だったが今日のSCMP紙は贅沢にも見開き二面でドバイと香港ダービーの記事豊富。香港の華字紙はどれも配当中心で「Soumillonの計3勝に単勝で3x7で跨いで賭けていれば配当は何万ドル」といった「たられば」ばかり。それに対してSCMP紙は英国的なのだろうか、前日のレースについてレース展開など詳しく物語る。これをじっくりと読む幸せ。Electrocutionistに騎乗してドバイ制した天才Dettori騎手に“I do not think I could win until I was 30 metres out”と言わしめる。それほどのレース。Dettori騎手のコメントがこれがまた良い。
I didn't breathe for two minutes. I was not travelling as well as Yutaka in front. I found a gap at the 5/8 pole(1,000m)and took it with both hands. I then had to switch him and lost some energy and ground. It was a great performance and is great for Godolphin and the whole team. I did not think I could win until I was 30 metres out as I could not shake off Brass Hat.
と続くのである。武豊騎手カネヒキリを追いながら「2分間呼吸していなかった」というDettori騎手の緊張感。5/8ポールで勝負に出てブラスハット蹴散らすところまでの緊張感。グレンフィディックをロックで飲みながらこういう記事を読んでいる時の心地よさったらありゃしない。それでいてヘラトリ紙には紐育タイムスの記事でPage Twoに“Migrants' dreams dry up in Dubai desert”という記事もあり。偶然だろうか。建築ラッシュ続くドバイで印度系の工事現場への出稼ぎ労働者取材した記事。世界各地から出稼ぎの集まるドバイでは仕事にありつくためにエージェントに数千USドルの紹介手数料払い、ようやく得た仕事は月給米150ドル、うち半分は故郷に仕送りでは物価高のドバイでは生活もままならず死活ギリギリの生活が現実。その彼らが建てた建物に世界中の資本や娯楽が集まる、と。いろいろ考えながら、結局は酒を飲んでいるのだが。

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