富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

fookpaktsuen2006-03-19

三月十九日(日)第30回Mount Butler Cross-Country Race開催され朝6時45分に同じランニングクラブのN君夫妻が車で迎えに来てくれて集合場所の黄泥涌ダムへ。数年前まで数百人の参加とこぢんまりした15kmのクロスカントリーであったが参加者は千数百人。また途中のSir Cesil’s Ride(セシル総督の乗馬径、の意)も五、六年前は薮の中であったものがすっかり路上整備され驚くばかり。昨晩の四川料理の麻辣に胃腸痛んだが1時間50分の相変わらずののんびりタイムでゴール。今季はミズノのハーフだったろうか、体調不良で1つレースを休んだ以外はエントリーした長距離走の全てに出場し(これまで「エントリー」と綽名されるくらい申し込んで出ぬ大会多し)もっと本気で走れという声を他所に予告タイムにほぼ忠実にブレずに完走。いつものようにK氏のトヨタクラウンでユニーまで送ってもらい食材購入。ジムで一浴して帰宅。一昨日の痛飲の疲れ今ごろ出て昼寝。午後遅くミニバスでミッドレベル。十年近く住んだあたりを散歩。中環の中央警察署(原祉)の裏手にあったヴィクトリア監獄も百数十年に及ぶ役目終え施設の一般公開に長蛇の列。香港で最初の刑務所であるが最近は大陸からの「亡命」であるとか、フィリピン人家政婦などのビザ失効後の不法滞在など犯罪ともいえぬような者の抑留ばかり。すでに昨秋には拘置所としては使用中止となり12月のWTO閣僚会議での「大量の」抗議者の臨時収容所に利用されることになっていたが実際に此処に運び込まれるほど混乱もなかったはず。香港開闢期からの建物は史的にも貴重で今後この敷地が中央警察署含めどう「再開発」再利用されるのかに注目集まるところ。FCCのバーでハイボール二杯。バーで競馬開催のテレビ中継眺めるつもりがF1中継あり。中継も見られぬまま地場G2のChairman's Trophy出走間近で今朝の新聞見れば一番人気は絶好調のジョイフルウィナーで1.8倍。そろそろコケるであろうという予感はないがアートトレーダーの昨晩オッズが10倍は「誰もこの馬の存在に気づいていない」と強気で賭けると結果だけ携帯で確認したら見事に一着。ただし単勝が5.3倍とは、やはり気づいた人が多かったよう。いずれにせよ単勝は得て嬉しいところだがジョイフルウィナーがコケすぎて5着で連複などは外れ。こんなものか。三聯書店に寄る。店内にジャニス=イアンの“Will you dance?”が流れ山田太一のテレビドラマ『岸辺のアルバム』彷彿。三十年前、あのドラマで家族は崩壊していたが、少なくとも浮気であるとか明らかな要因がなければ、あの当時はまだ家族の崩壊がなかったのだ。香港の歴史本を積極的に出版する三聯書店で香港地区史研究之一『九龍城』と研究之二『大澳』が上梓されていたので購入。『九龍城』には畏友高添勉君が特に日本軍による啓徳空港拡張にともなう九龍城砦の破壊などについて詳しく書いている。この研究之三が先に出版された『粉嶺』にあたる。中環のOliver'sに寄りタンカレーのジン一瓶購う。帰宅。ドライマティーニ一杯。山菜の炊き込みご飯などで夕食。佐藤優氏の『国家の罠』読む。ウオトカのライム割り飲む。

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