富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

十月三十一日(月)曇。気温21度だかに下がり肌寒し。小泉内閣改造。昨日、携帯電話紛失。フェリーの中でSMSのメッセージ受けたのが最後。昨年のTrailwalkerの100kmで出発前にタクシーに置き忘れ、で1年で紛失。CSLで携帯新規購入しSIMカード受領し15分後には通話復活、は香港らしい迅速さ。晩に尖沙咀に薮用あり終わって晩10時すぎ尖沙咀歩けばハロウィンに浮れる若者多し。小娘が魔女の格好で泥酔か路上に屈み嘔吐している姿はまさに化け物の如し悪夢。Austin街の北京餃子店に水餃麺食し帰宅。NHKニュース10録画されていたのを見れば小泉内閣改造に「街の声」で「新しくなったことで何か良くなれば……」と市民の声。何も思慮もなく「ご一新」で明るい未来期待するこの発想。敗戦もこんなものであったのであろう。画面には晩八時半に皇居にて認証式、陛下より親任を授かる大臣らの姿。今回の組閣を陛下が親任せねば世の中面白いのだが。陛下のお気持ちは如何に。
小泉内閣改造。期待したのは変人と称される首相であるから内閣改造で自ら総理大臣に福田康夫君選び天下を仰天させるとか。これをやったら歴史に名前が残るのだが。それにしても官房長官に安倍二世(岸三世)、外相に麻生君(臣茂三世)とは。中国をそこまで刺激したいか、の組閣。麻生君が学習院出身だといふ。そりゃ麻生家のお坊ちゃまで臣茂の孫ともなれば学習院驚きもせぬが、学生の頃もあの強面だったのだろうか。お猪口女史が少子化担当大臣。お猪口といへば国際関係論で「将来は外相」で自民党が口説いたといふが「少子化担当」なら、やはり強靱な夫相手に二人の息子産み育て歌舞伎役者にした扇千景先生こと適任かも。だがお猪口女史起用も「はた」と思えばこれは小泉内閣少子化対策の極み。日本での少子化出生率の低下は防げない。そこで抜本的発案は「双子」政策。これなら出産は一度でも子供は2倍。というわけで双子を産み育てた経験のある猪口女史抜擢とか。ふと思ったが、なぜにここまで中国を刺激するのか、の内閣人事。この反中国陣営はもしかすると米国の政策に沿ったものではないだろうか。昨日ネットで拝聴の亀井先生の話からそう思ったのだが、米国が最も恐れる中国の覇権で困るのは日中関係の連携強化。アジアがEUのようにまとまることは米国にとって不都合。となると日本に親中政権が出来ることは回避すべき。考えてみれば田中角栄以降「親中派は絶対に首相になれない」原則あり。田中角栄ぢたい亀井先生も言葉濁したが「何かの理由で」ロッキード事件での退陣。それ以降、最近だけで見ても河野二世、加藤乱など。河野君が自民党総裁で終わり(この時に社会党の村山内閣で戦後50年の対中談話が発表されたことは作為的)加藤君も党内で不思議な外され方をしている。となると、この「親中派は絶対に首相になれない」原則でいふと今回、入閣しなかった福田康夫君であるとか外交のホープ高村正彦君であるとか親中派のレッテル貼られ、おしまい。安倍、麻生といった反中勢力が跋扈することになる。これは民主党にもいえることで小沢、横路、菅といった中国に強いパイプもつ有力者が避けられ非常に自民党的な、つまり親米(新米とも言えるが)の若造がすでに党代表となる動き。非常にわかりやすい、といえばわかりやすい。

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