富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

fookpaktsuen2005-08-26

八月廿六日(金)曇。北角の埠頭前のバス停にR11といふ新しいバスの始発 が登場。香港鼠楽園行き。九月十一日に鼠楽園開園とか。市 中、鼠禍。蘋果日報の報道によれば呉彦祖なる若手芸人と彼の率いるALIVEなるグループが香港鼠楽園に対して「今後、鼠楽園関係の番組には出演せず」と 公開抗議。テレビ局翡翠台制作の香港鼠楽園紹介番組に出演。テレビ局制作によるスポンサーなしの香港鼠楽園紹介のプロモーションビデオで呉彦祖らも所属テ レビ局からの依頼で出演(ギャラなし)。一民間娯楽施設でありながら鼠楽園が自費で宣伝せぬところからして奇妙だが香港鼠楽園の開設ぢたい香港政府が無償 で土地提供し埋め立てなど地盤整備まで経費負担したほど愚かなる鼠誘致。でこのプロモ、十一日の開幕前夜に放映予定だそうだが収録にあたり鼠楽園側の米国 本社からの派遣職員らの横柄さ、無礼、我が侭に呉彦祖らキレたのが事実。サンフランシスコで生まれ育つた呉彦祖「同国人の」その様に呆れる。さもありな む。ところで香港鼠楽園といへば開幕には国家的行事らしく中央政府より国家副主席曽慶紅君が来港し開幕祝賀式典に参列。曽慶紅君は中国政府の香港マカオ特 区の最高責任者であり香港の民主諸派との関係改善に注目集まつているが香港鼠楽園開幕式典には民主党幹部らも招待受けており曽慶紅と民主党幹部が香港鼠楽 園か、或いはその晩に香港政府主催のカクテルパーティーで「邂逅」し「歓談」が設定されるとの噂もあり。鼠が橋渡しして、とはイソップ物語か。早晩いつも のようにジムへの通り慣れた路地に入ればふと「えっ、三六九?、まさか……」と通り過ぎて戻つてみれば「上海三六九飯店」といふペンキもまだ鮮やかな文字が壁にあり。見 ていて十年前の頃のことなど様々思い出され暫し站ち呆ける。上海料理の老舗で床のモダンなタイル張りと奥の客席が一段高くなり品格あり。映画でも何度かこ こでロケあり。昭和四十年代に在港の日本人多くがケネディロードに住んでいた当時この店は彼らのお気に入りであつたと当時産経新聞の特派員であつたI氏に お聞きした。四、五年前に店と経営者と給仕らの老朽化で惜しまれつつ閉業。同じ湾仔にO'brien Rdに余が湯圓を求める同名の店があるが、あれは別。尖沙咀にも上海三六九があつたが同じく閉業。上海三六九飯店といふ名がどう香港で普及しているのか興 味深い。でこの皇后大道西の店が閉業すると家庭生活雑貨連鎖店のManningsになつたのだがManningsもこの支店を閉めた模様。この一帯の土地 開発でビル取り壊しであろう。そのManningsの取り壊しで「上海三六九飯店」といふ店の名が現れる。タイルの上に見事な紅色のペンキ塗りで全く色あ せておらず。高松塚古墳で土の中から半牛半人の壁画現れたが如し。このタイル壁をそのまま香港民俗博物館にでも保管すべき。ジムで半時間の有酸素運動と一 時間の筋力鍛練。帰宅して夕餉。Z嬢に「ナイスなもの見せてあげる」と言われ何かと思えば(世代的にビックリハウス誌や「昔の」月刊『宝島』の世代はキッ チュな変なものが好きなようだ)入浴剤「香港の夜景」。霊 験灼かで正式には「光彩の風景 セント・オブ・シーン「香港の夜景」煌びやかなネオンの光。妖艶な街の賑わいに想いをはせる」のだそうだ。大阪の(株) ビージークリエイツの発売で、湯色は水面に揺れるネオンの色でパープルピンク、香りはオリエンタルなスパイシーの香り、で配合エキスは真珠パウダーのアン ズ果汁を保温成分として配合。Z嬢が太古城のCitysuper系雑貨屋Log-onのバーゲン品の中だかに2袋だけ残つていたものを入手した、といふ。 週末にでも入浴して香港に浸りたいもの。
▼「培根」といふ言葉を香港人のD嬢が何か?わからず「根を培ふ」で生物関係の言葉なのか、それから派生の抽象語なのかとD嬢も余も一瞬、思ったのだが、 よくよく調べれば「ベーコン」だつた(笑)。外来語の当て字で台湾人のQ姐は「ベッコン」といかにも台湾語らしく発音。外来語ほど難しいものはなし。しか も漢語の場合、日本語ならAIDSが「エイズ」で音だけなのに対して「愛滋」と意味まで含むところもあり「培根」など実は音だけなのに難しく判断してしま つたり。
▼陶傑氏が連載で衛生福利及食物局局長周一嶽君を「周一?」と呼んだことは七月に日剰に綴つたが余はこの?を単に一字で読み誤解していたが畏友O氏のブロ グで(こちら)「「?」は、身の回 り的には「お鍋」を指す一方、「大?」となれば、「えらいこっちゃ!」と眉をしかめたり脅えたりと、大変なこと、極めて良くないこと」を意味し「数詞とし て「良くない出来事」の回数」も表す、と知る。で「周一?」を分析すれば「ブタ連鎖球菌騒動に続き、ウナギからマラカイトグリーンが検出され、さらに淡水 魚一般も危ない、いやいや、海水魚だって負けてはいないぞ」と「衛生や食物」の分野に週に一回のように大事件が発生で「周一?」と。なるほど、とO君の説 明にただただ納得。

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