富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

七月四日(月)快晴猛暑。上海は七十年ぶりかの記録的猛暑で気温は摂氏三十九度。もともと風の抜けぬ場所ゆへ酷暑だろう。砂漠にある北京も灼熱の下。香港はそれに比べれば三十二度で海に面するだけまだ気持ちだけでも涼しいか。だが北京は夜半には廿四度まで下がるのに比べ香港の廿八度はまさに熱帯夜。早晩にジムで一時間の有酸素運動。帰宅して秋刀魚で晩飯。珍しく酒抜き。ケーブルテレビのナショナルジェオグラフィックで相撲協会の学校で修行する序の口力士のドキュメンタリー(NHK制作のもの)見て二更にQuarry Bay公園を一時間ほど走る。帰宅してシャワー浴びて大きめの氷一塊でジャックダニエル飲む。
▼ドラマ「義経」について築地のH君が「時代劇の風俗はぜんぶ江戸時代のものとする、というのが我が国の伝統」と。揶揄であるが確かに。でもそれなら時代考証って仕事要らぬ。すべて江戸風俗研究家でよろし。だが久が原のT君などにしてみれば、それも実際の江戸の風俗とは全く異なる珍妙なものであろう。で「義経」で毎回楽しみな平幹二朗夏木マリの芝居は明らかに浮いている、異質であろうが禁中の方々もともと異質と思えば納得。滝沢君の義経役については若い頃の滝沢君をよく見ていたH君はダイコンぶりが義経らしいといえばよいか、と。確かに言われてみると眉間に皺よせたような一種類の表情だけ。いかにも拙い。現代劇ならもう少しマシだろうが周りが豪華なのでいっそう目立つが、これも「一時の武名で分不相応な待遇を受けて舞い上がり百戦錬磨の知将謀将に翻弄される」という総合的な意味での役作りにははまった、と理解できるかも。

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