富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

二月五日(土)朝七時十五分に家を出てタクシーで香港站。エアポートエクスプレスで空港。Z嬢と九時〇五分発のCX921便でフィリピンのセブ島行き。インターネットでの事前チェックイン済み。出発四十五分前までに空港で荷物預け航空券受領すれば佳いといふが空港はこれまで見たことないほどの混雑。香港は本来旧正月の三が日で来週木曜から日曜まで四連休だが多くの企業や学校など大陸カレンダーで今日から連休も少なからず。Cクラスとマルコポーロクラスのカウンターも行列。結局カウンターでは旅券提示して発券作業があり荷物預け通常のチェックインと何が違うのかさっぱりわからぬ。いずれにせよ出発四十五分前というのは渋滞さえなければ自宅をフライトの九十分前に出れば間に合う話。フランクフルトからのフライトの遅れで廿三名の乗客の乗り継ぎ待ちで四十分近く遅れ離陸。四時間睡眠で二時間殆ど寝て昼にセブ島着。曇天。気温摂氏廿八度。Plantation Bayに投宿。混凝土の上に乗っかっているような感じのリゾート施設。ゆっくりと荷物片付け施設一巡して午後遅く部屋のバルコニーでハックリーの『すばらしき新世界』あらためて読み出す。が微睡んでばかり。バルコニーはそのままプールに面している。日暮れ前にホテル施設から出るが周囲はまことに小さな集落で市場すらなし。間口一間の小さな雑貨屋でTanduayといふフィリピン産のラム酒購ふ。375ml瓶で50ペソ(100円)。予想よか随分と美味。ホテルのロビーの葉巻屋にフィリピン産を売るがその製造がマニラのTabaquera de Filipinasとあり、この「フィリピン煙草会社」と香港の英語名同じ「福和煙草有限公司」が同系なのかどうか。ホテルにはフィリピンの地元客も多し。此処の「リゾート格差」(と勝手に名付けるが、1泊の宿泊費が地元のそれなりの就業者月収入のどれくらいに匹敵するか)は1.5くらいか。つまり月収で1.5泊できるかどうか。地元のある会社が社員の資質向上狙った合宿もあり。つまらぬゲームしたりグループ毎にタスクを協力して達成する活動など。馬鹿馬鹿しい限り。どう見てもお遊びだが、あれが企業だので何か成果あるのか、大学のMBAでもあゝいった活動取り入れたりも、あり。晩にホテル内で唯一ビーチサンダルと水着お断りのイタリア料理屋で食す。葡萄酒はChiantiのRuffinoの03年。1,250ペソ。食後バルコニーでパイプ煙草一服。二更に睡魔に襲われ早寝。

富柏村サイト http://www.fookpaktsuen.com/