富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

一月一五日(土)快晴。摂氏十度。疲労感あり山走る気力もなし。午後に九龍に渡り按摩垢擦。今週たまった新聞乱読。中環は昭隆街の永楽園の熱狗(ホットドッグ)立ち食い。夕刻中環のハリウッドロードあたり散歩。中古カメラ屋何軒か覗く。ContaxのG2がBiogonの28mm/f2.8のレンズつきでHK$5,600は良品でお値打ち。カメラといへばニコンが1957年に発売の日本のレンジファインダーカメラの伝説の名機、ニコンSPを二千五百台限定で復刻し販売。七十万円。晩に所属のランニングクラブの総会。FCCの主餐庁のベランダにて開催。広東料理。三十名近き参加者あり四年に渡り会長の、この日剰にも競馬などで何度も登場のI君今月末に蘇州への「亡命」決まりその送別会も兼ねる。終わって三更までFCCのバーにて二次会。さまざまな話あり。
▼昨日の宮中歌会始。陛下の、戦さなき世を歩みきて思ひ出づかの難(かた)き日を生きし人々、といふ戦後の平和に執るご姿勢も、皇太子妃殿下の、紅葉ふかき園生の道を親子三人なごみ歩めば心癒えゆく、も皇太子殿下と愛子親王との三人の世界も興味深し。最も関心ひいたは同じ「頂き」を枕に皇太子殿下の、頂きにたどる尾根道ふりかへりわがかさね来し歩み思へり、と秋篠宮の、頂へ登り行く道歩みとめ山高く咲く花を愛でたり、に皇太子と弟宮の性格や置かれた状況など様々感じ取られる。この二人の自らの詠んだ歌に比べると婚約で話題の紀宮の、新しき一日(ひとひ)をけふも重ねたまふたゆまずましし長き御歩み、が父母の今日までの苦労を労ひ、噂に聞くところでは天皇皇后は「嵐のなかの皇室」にあって紀宮の存在がもっとも心安らぐ場所で紀宮の結婚が父母にとって愛娘が皇居去ることに寂しさもあり、と。この歌を聴けば確かに納得。

富柏村サイト http://www.fookpaktsuen.com/