富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

十一月廿一日(日)快晴。朝九時に目覚め十一時間睡眠といふ余にとって実に何年ぶりかの熟睡。と言いつつ実は今朝本来今頃はNike主催のNike香港10公里挑戦賽04といふレースにて走っている筈で昨晩早く出場断念は10km走ることより朝五時半だかに起きて銅鑼灣始発のバスで天水圍に参ることの疲労感でレース前にゼッケン受け取りで已に参加者特典のTシャツ受領せしことも「もうこれでいいか」と出場に消極的になる事由と認めざるを得ず。本来ゴールしてこそ受領できるべき記念品ながら主催者にしてみれば開催前に配布することで当日の参加などせぬ若者かなりの数に昇る筈でそれにより実質的に当日の混雑混乱をば避ける意図もあろうか。いずれせによ余も出場断念して朝寝貪る。ゆっくりと朝食済ませ貯った新聞に目を通し金子光晴『どくろ杯』続けて読む。光晴香港に至る。実に見事な文章に読み入る。昼前にかなり久々にマウントパーカーロードから大潭を抜けリパルスベイからサウスベイに走る。いつもはマウントパーカーロードへの上りは流石に歩くが本日は実にトレイルウォーカー以来二週間ぶりの運動で最初こそ息がかなり乱れたが上りも何故か走り続け大潭からの下りも引水路も順調にいいペースで走り七十分といふこれまでの時計大幅更新。海岸につき缶ビール一飲。金子光晴『マレー蘭印紀行』少し読み浜辺に微睡む。十一月下旬とはいへ風も弱く陽光は優しくも肌を灼き海岸には人も算える程で閑かさに波の音まで弱し。その海岸では光晴であるとかやはり放浪する詩人の文章は読んで実に心地よし。スタンレイ経由で西湾河。この季節、太陽はかなり南へと傾き長き夏の間はすっかり強烈な陽光に曝される町並みがこの季節は珍しき方角から照らす光に今まで見たこともなき光と陰影のコントラストを見せる。Shau Kei Wanの古めかしいビルの並ぶ電車通りも夏には期待できぬ何ともいへぬまさに「光景」でバスの車窓から眺めるも楽し。西湾河の順興潮汕滷味専門店にて滷水鵝購ひジムに一浴して夕方帰宅。恰度競馬中継は十二月の香港国際に向けての香港スプリントの予選で当然の如く一番人気は初戦から十一連勝中のサイレントウィットネス単勝1.2倍でそれに釣られ出場馬全てが複勝は1.0倍からといふ状況。サ馬の一着は動かし難いとして二着、三着をどう選ぶかが焦点と、余は慌てて新聞見て二番人気のScintillationも堅実だが調教の時計の良さからマルチダンディとエイブルプリンスに注目。連複はサ馬から倍率狙いでマルチダンディとエイブルプリンスに流してTierceとTrioはサ馬軸にScintillationとマ馬、エ馬の三頭を脚にせばサ馬は敵なしで余裕の十二連勝を果し二着にレース引っ張ったエイブルプリンス残り三着がScintillationと予想見事に的中。サ馬の強さで配当はけして高くないが予想的中で満足。続く香港マイル予選も一番人気のスーパーキッドに女王エレガントファッションで冒険で16倍のメリディアンスターを入れたが「まさか」でザ・デュークが一着で余の三頭は二着から四着的中で一銭にもならず。競馬も見つつ明日までの急ぎの仕事片付け一先ず終わったのを幸いにドライマティーニバランタインの17年をすかっと飲んで日本酒でモツ煮、滷水鵝、いくつかの香の物など食す。『新撰組!』が余の印象とは異なり面白いといふ人少なからずちょっと見てみようかと思ったがケーブルテレビのディスカバリーチャンネルにてバリ島のサーフィンをネタにした番組興味深し。今でこそサーフィンのメッカたるバリ島で七十年代後半に地元の若者らの間で初めてサーフィンが流行り、バリ島のヒンズー文化は聖なる山に対して海は悪魔が住まふと近寄らない場所だったそうだが、この時にサーフィンの俘になった若者ら撮した貴重な映像あり、これをもとに彼らの今日の姿を追ふ内容。登場するバリ青年のうち二人だかが妻が日本人女性といふのも興味深し。文化人類学的にはバリといふ島が西欧の文化人類学者に「発見」され、世界中から観光客押し寄せるようになり、ここでバリは「見られる対象」となったわけだが、それがネガティブな側面であれ、それと同時にこのバリの青年らがサーフィンに覚醒てゆくといふ主体的な部分を拘えている部分が面白い番組。NHK特集だかでキトラ古墳の壁画保存だかの番組見て東北高校の投手ナントカディッシュ君だかのドキュメンタリ眺める。『どろく杯』の続き読む。

十一月廿一日(日)快晴。朝九時に目覚め十一時間睡眠といふ余にとって実に何年ぶりかの熟睡。と言いつつ実は今朝本来今頃はNike主催のNike香港10公里挑戦賽04といふレースにて走っている筈で昨晩早く出場断念は10km走ることより朝五時半だかに起きて銅鑼灣始発のバスで天水圍に参ることの疲労感でレース前にゼッケン受け取りで已に参加者特典のTシャツ受領せしことも「もうこれでいいか」と出場に消極的になる事由と認めざるを得ず。本来ゴールしてこそ受領できるべき記念品ながら主催者にしてみれば開催前に配布することで当日の参加などせぬ若者かなりの数に昇る筈でそれにより実質的に当日の混雑混乱をば避ける意図もあろうか。いずれせによ余も出場断念して朝寝貪る。ゆっくりと朝食済ませ貯った新聞に目を通し金子光晴『どくろ杯』続けて読む。光晴香港に至る。実に見事な文章に読み入る。昼前にかなり久々にマウントパーカーロードから大潭を抜けリパルスベイからサウスベイに走る。いつもはマウントパーカーロードへの上りは流石に歩くが本日は実にトレイルウォーカー以来二週間ぶりの運動で最初こそ息がかなり乱れたが上りも何故か走り続け大潭からの下りも引水路も順調にいいペースで走り七十分といふこれまでの時計大幅更新。海岸につき缶ビール一飲。金子光晴『マレー蘭印紀行』少し読み浜辺に微睡む。十一月下旬とはいへ風も弱く陽光は優しくも肌を灼き海岸には人も算える程で閑かさに波の音まで弱し。その海岸では光晴であるとかやはり放浪する詩人の文章は読んで実に心地よし。スタンレイ経由で西湾河。この季節、太陽はかなり南へと傾き長き夏の間はすっかり強烈な陽光に曝される町並みがこの季節は珍しき方角から照らす光に今まで見たこともなき光と陰影のコントラストを見せる。Shau Kei Wanの古めかしいビルの並ぶ電車通りも夏には期待できぬ何ともいへぬまさに「光景」でバスの車窓から眺めるも楽し。西湾河の順興潮汕滷味専門店にて滷水鵝購ひジムに一浴して夕方帰宅。恰度競馬中継は十二月の香港国際に向けての香港スプリントの予選で当然の如く一番人気は初戦から十一連勝中のサイレントウィットネス単勝1.2倍でそれに釣られ出場馬全てが複勝は1.0倍からといふ状況。サ馬の一着は動かし難いとして二着、三着をどう選ぶかが焦点と、余は慌てて新聞見て二番人気のScintillationも堅実だが調教の時計の良さからマルチダンディとエイブルプリンスに注目。連複はサ馬から倍率狙いでマルチダンディとエイブルプリンスに流してTierceとTrioはサ馬軸にScintillationとマ馬、エ馬の三頭を脚にせばサ馬は敵なしで余裕の十二連勝を果し二着にレース引っ張ったエイブルプリンス残り三着がScintillationと予想見事に的中。サ馬の強さで配当はけして高くないが予想的中で満足。続く香港マイル予選も一番人気のスーパーキッドに女王エレガントファッションで冒険で16倍のメリディアンスターを入れたが「まさか」でザ・デュークが一着で余の三頭は二着から四着的中で一銭にもならず。競馬も見つつ明日までの急ぎの仕事片付け一先ず終わったのを幸いにドライマティーニバランタインの17年をすかっと飲んで日本酒でモツ煮、滷水鵝、いくつかの香の物など食す。『新撰組!』が余の印象とは異なり面白いといふ人少なからずちょっと見てみようかと思ったがケーブルテレビのディスカバリーチャンネルにてバリ島のサーフィンをネタにした番組興味深し。今でこそサーフィンのメッカたるバリ島で七十年代後半に地元の若者らの間で初めてサーフィンが流行り、バリ島のヒンズー文化は聖なる山に対して海は悪魔が住まふと近寄らない場所だったそうだが、この時にサーフィンの俘になった若者ら撮した貴重な映像あり、これをもとに彼らの今日の姿を追ふ内容。登場するバリ青年のうち二人だかが妻が日本人女性といふのも興味深し。文化人類学的にはバリといふ島が西欧の文化人類学者に「発見」され、世界中から観光客押し寄せるようになり、ここでバリは「見られる対象」となったわけだが、それがネガティブな側面であれ、それと同時にこのバリの青年らがサーフィンに覚醒てゆくといふ主体的な部分を拘えている部分が面白い番組。NHK特集だかでキトラ古墳の壁画保存だかの番組見て東北高校の投手ナントカディッシュ君だかのドキュメンタリ眺める。『どろく杯』の続き読む。