十月七日(木)快晴。晩に佐敦に薮用あり早晩に尖沙咀山林道のベトナム料理の老舗・和平館にて蝦檬(蝦入りVermicelli)食す。極めて美味ながら魚醤(ランプラ)の汁多く食す途中より味付け強すぎの感あり。
▼王家衛の映画「2046」が釜山にて「5分でチケット完売」と蘋果日報にありこの駄作に何故の椿事かと思えば釜山国際映画祭の開幕記念上映。つまり誰も未だ観ておらぬ故。開幕に合わせ訪韓の筈の木村拓哉君現れず。
▼都立板橋高校の卒業式で「日の丸・君が代」の徹底を求める東京都教育委員会に反対する資料を配りし同校元教諭を式妨害のカドで警視庁が威力業務妨害などの疑いで書類送検(朝日)。
▼イラクの大量破壊兵器に関し米国の調査団が「大量破壊兵器なし」と報告。イラク征伐の茶番ぶり明らかに。官房長官細田某は「現時点では、そういうもの(大量破壊兵器)がないということは非常に結構ではないかと思う」と宣ふ。首相小泉三世この報告につき日本の立場に影響は「与えない。国連決議に則って日本は(イラク戦争を)指示したわけだから。国連決議に従えば戦争は起こらなかった。なぜフセイン政権は国連査察団を妨害したり決議に従わなかったりしたのか。なぜ戦争を回避する努力をしなかったのか不思議だ」と述べ判断を誤ったということは「米国としてはある。米国の立場と日本の立場は違う」と逃げ口上。ブッシュだの小泉だの本人の資質だの知力の問題以前にこういった輩を米国大統領だの内閣総理大臣に選挙せし国政托す日米の国民に誤謬あり。この報告に新聞各紙の論評期待するが産経新聞は社説も産経抄もこれを取上げず。本日社内にてあーでもないこーでもないと低き思考力で検討の後に明日にでも社論掲載か。読売新聞は社説で「脅威は間違いなく存在していた」と調査団報告書の「フセイン元大統領は制裁が解除され経済が安定した後で大量破壊兵器の開発能力を再構築したいと考えていた」とする推測を更に一歩越えた断定。読売は大量破壊兵器の存在でなくその「脅威はイラク戦争の主要な根拠」としフセインが「大量破壊兵器の廃棄を求める国連諸決議を繰り返し無視し」「大量破壊兵器が存在しないことの立証責任も果たそうとしなかった」から「こうした状況から世界中がイラクは大量破壊兵器を保有していると考えたのも当然である」と嘘八百。願うべく余は「世界中」などとブッシュだの小泉、読売と一緒にされたくはなし。
▼鈴木一朗君国民栄誉賞を「まだ未熟者ですから」と再度の辞退。首相小泉三世は記録達成の直後「どんな賞でもあげたい」としつつ「もう国民栄誉賞、あげてもあげなくても素晴らしい。偉大だ」と語ったのも三世なりにこういった「エサ」に鈴木君であるとか中田君が「乗ってこない」こと薄々感じ取っていたか。首相の見事な政治的感性なり。