富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

十二月廿七日(土)数日暖かい日続いたが朝起きると肌寒く外見ればうっすらと雪。昨晩の雨が寒波到来か降雪となっていたとは。Y君の家を出てタクシーで新宿のワシントンホテルに荷物預け都営線で神保町から三越前三越本店にて某企業経済シンクタンクにてエコノミストの畏友W君と待ち合せ室町の蕎麦「砂場」。中国の政経など語りつつ卵焼ととりわさで熱燗。もりとかけで蕎麦。W君と別れ神田より淡路町、小川町と歩き山用具のニッピンに寄るがスキーシーズンで雪滑用品ばかりでトレイルも冬仕度ばかりでとても香港で使える物はなし。三省堂にて新刊書、文庫、漫画など廿数点購ひ送料無料にて国内発送可と実家まで送付。人文書籍に多賀谷といふ女性おり別嬪なうえに親切な接客。かつて筑波大にいたK君がジェンダー研究で大学教員となりいくつか上梓もあるを知る。田村書店にて全集物に食指動くが我慢、我慢。新宿にて一遊。日暮れて祖母らの眠る常圓寺。寺門すでに閉り門前にて手を合わせるばかりかと残念するが木戸開いており寺務所にて若い坊主にワケを告げ真っ暗ながら墓地にて掃墓。新宿エルタワの寿司屋「いしかわ」。古典劇評論の村上湛君の贔屓にする店にて村上君、大久保の医師N兄、築地のH君と歓談。小鰭をつまみで賞味すれば、最近、瑞々しい小鰭など出す店も少なからず、だがこの店は江戸のしっかりとした小鰭、それだけで信頼のおける店。握りも美味。舎利が甘みなく久兵衛の流れ風。ガリも甘酢つかわぬ塩で驚いたがこれは村上君の好みで供されたとあとで知る。N兄の車で河田町の小笠原伯爵邸。サングリア飲めばネクタアの如きどろりと、醸まれた古酒か、不思議だが美味。場所柄?フランス大統領シラク君の話題となりシラク君政局引退の折は日本にて横綱審議会の委員長に招聘は如何か、と。すれば寺尾が相撲協会理事長か。H君帰宅し三人で新宿の酒場二軒。店子の若きムスメと話せば余らが新宿にてぶりぶりと遊興せし頃にはまだカノジョ生れたばかりと笑い老いを感じるばかり。寒さ厳し。村上君を新宿駅に送り深夜、谷保の別邸に向うN兄が舎弟と待ち合せに時間あり文化服装学院裏手のカフェ、ロリータにて珈琲。N兄と初台で別れ一人、初台の山手通り交差点に位置する吉野家。初台の吉野家は老舗のはず。新宿のワシントンホテルに投宿。眠りたいが深夜にフジテレビにて確率など数学の定理の番組あり。