富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

十二月十七日(水)晴。インフルエンザか感染性胃腸炎かしらぬが癒らぬうえに多忙。いろいろ片付けるうちに朦朧とラリるれろ状態。帰宅してVCDで“Party Monster”観る。同題でもMacaulay Culkin主演で今年封切りの映画に非ず97年のドキュメンタリー版。九十年代前半の紐育のクラブシーンでのご乱痴き騒ぎ、outlaw partyの熱烈ぶり、狂うことの彼らなりの正常ぶり等々。牡蠣鍋しつつ(身体が弱いときに牡蠣はマズいだろうか)競馬中継観る。馬主C氏のDashing ChampionがThe Happy Valley Million Challengeにて総合優勝。Fighting Mascotが今晩三勝目あげドキリとするがDashing Championの3冠1李には僅差で届かずR8で控馬のMighty Hugoが2冠1亜で仮に棄権馬など出てMighty Hugo参戦し一着にでもなると大逆転もあったが幸運の女神は馬主C氏に味方。賞金HK$65萬也。
▼日本で何が困るかといえば携帯。世界の主流はGSMながら日本はGSMは旧式と一気にCDMAだのFOMAだのに飛びつき普及、いずれ世界も追いついてくるはず、と狙ったが期待の欧州でもいまひとつ第三世代普及せず、香港も先日NECの社長来港して年明けには第三世代の発売開始謳うが日本ほど「たかだか携帯」に大層な性能だの機能求めぬのが世界のスタンダードにて複雑な携帯が普及せぬ理由は何よりも日本の如く電車の中での通話すら禁止するからメッセージなど送るのであり香港の如き携帯解禁地域にてはメッセージ送る手間に比べれば通話すれば済むこと。また日本の通話料の高さもメール促進の主因、携帯通話が月HK$280で1800分無料などといふ香港では通話せぬほうがアホ。結局、世界中どこでもGSMの携帯持ち歩けるのに日本と韓国だけ鎖国状態。日本で携帯をばいちいちレンタルするも不便でせめてプリペイドの携帯購入も考えるが数ヶ月の未使用で番号すら取り消させる不便。どうにかならぬものかと思案していたら結局、そういった不便を理解するのはベッカム様のVodahoneにて日本と海外で使用可能の電話で国内で使用なき月は基本料540円のみ。これはVodafone Global Standard(U-SIM)なるシステムで、日本では使わぬが海外渡航多き者へのサービス、だが逆に見れば国外では使わず余の如く偶に日本訪れる者には日本だけでの使用に便利この上なし。8月に帰省の折、郷里の旧J-phoneの店にて懇切丁寧な説明を受け残念ながら当時の機種在庫なし。八重洲口のお店を紹介しますので今度ご帰国の前にでもお電話いただければ、とのこと。それで早速その八重洲口北口の店に電話するが同じVodafoneでもこれまた最低な職員が電話に応答し「電話機購入の予約はできません、お買い求めの際に在庫があれば売れますが、いまはうちのお店だけじゃなくてもどこの支店でもこのGlobal Standard扱ってますから」と唖然とするほど「モノを売る」誠意もなき接客。唖然として電話切るだけ。郷里の支店に電話すれば偶然にも8月に対応された副支店長いらっしゃり余のことを覚えており事情説明すれば在庫もあれば取り置きもするので近いうちにご家族の方にでも契約し携帯購入いただければ月々の使用料の支払い契約は郷里に戻られてからご本人様にしていただければ結構、と誠に人智あふれる対応。この副支店長、ご連絡いただいておけば携帯の充電まで済ませておき即ご使用になれるようにしておきます、とまで宣った方。敬服に値す。八重洲北口店の対応はひどいがこのVodafoneなる会社、どこかの元国有独占企業系とは異なり、やはり世界のなかで日本人とてどのようなニーズがあるか理解されている、と先日も月本氏らと語る。