富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

二月八日(土)曇のち晴。米国総統ブッシュ君イラクに向けて「ゲームは終わった」と警告発す。ひとり でゲームしてるのはアンタや。勘違いもここまでくると狂言どころか狂気そのもの。このブッシュ発言に卒倒したわけでないが朝寝貪る。昼前に少し競馬予想。 香港島でいちばん「熱い場外」であろう北角馬寶道場外にて馬券買い同じ馬寶道の市場にある豆腐屋徳興隆にて猪肉飽と豆腐花食す。曾ては湾仔道街市、銅鑼湾 のJardine Bazaarにもかういつた自家製の良質の豆腐売る店あったが「再開発」にて1元、2元の薄利な商ひでは続けられもせず。この徳興隆もかなり老朽化した建 物の階下にありいつまで残るか。豆腐屋にて豆腐花だの揚げだの売るのは解るが何故に鍋貼(餃子)と肉饅あ るのか、それも美味い美味い。湾仔の三聯書店にて何冊か本さがすが見つからず。尖沙咀にて来週の香港マラソンのゼッケン、記念品など受領。ランニングクラ ブのH氏らに遭い三月の香港トレイル50kmの記念品配布も始まっていること教えられるが余は全く気づいておらず引換券もないが同じ尖沙咀にて交換所に赴 き事情話し記念品受領。午後になり晴れれば汗かくほど温かくTシャツ一枚でも肌寒くなし。ふとこのまま暑くなってはまた徳發に食すことは茹だるようで厳し くなると思い今日ならまだ大丈夫かと徳發に寄り牛南麺食す。九龍公園の室内プールで百年ぶりに水泳。湾仔のジム。帰宅途中に養命酒購ふ。一度に服す量成人 で20mlとあり付属の盃で見たら「え、こんな少し」といふ量。ここ二晩ほど服すのはバカラのショットグラス、どう見ても倍の量飲んでいたと発覚(汗)。夕餉に鍋貼(餃子)あり。その肉ぶりといい何処かで見た鍋 貼……と思ったら昼の徳興隆のに他ならず、Z嬢、午後に同じ徳興隆に参りたり。断酒六晩目。体重、やはり減っている。二週間ほど前に比べ3kg減。
▼朝日(衛星版第三社会面「メディア」欄)に香港・三木特 派員電で香港の「国家保安立法」について「言論締め付けに不安」とした特集記事あり。一国二制度正念場という指摘は正しいが「社会主義国家で資本主義社会 を存続させるという実験の将来にかかわる論議が高まっている」というのは正確なものかどうか。社会主義体制など中国には已になく「一党独裁体制での自由経 済社会」が存在する。で基本法23条のこの国家保安立法という問題はまさに「一党独裁管理国家で自由主義社会を存続させる」ことの問題。
▼同じく朝日にザ・フーク・クレセダーズの68年解散公演の録音見つかり三月にCDで発売、と。「フォーク ルは65年に加藤和彦北山修らで結成した」と記事にあり、記事に添えられた解散コンサートの舞台写真見つつ「なんで三人組なのに加藤と北山「ら」やね ん、はしだのりひこもおるやんけぇ」と難癖つけたくなるのだが正しくは確かに65年の結成は加藤と北山に平沼義男、芦田雅喜の4人であって、この記述は間 違っていない。が、やはりフォークルといふのは加藤と北山にはしだのりひこの三人であって、写真もその解散までの三人組なのだから、うそでも記事で「はし だ」の名前が一度くらいあってもいいものでなかろうか。「はしだ」の名がないのは偶然か。気になるのは築地H君とも数カ月前話題となったが昨年のフォーク ル期間限定再結成でも加藤と北山に「はしだ」でなく坂崎幸之助を入れて再結成したこと。フォークルにとって「はしだのりひこ」は鬼っ子か。はしだ先生、確 かに鹿砦社『スキャンダル大戦争1』にて昨年の『イムジン河』再売にあたり秘話語ったりと、スマートに音楽業界に君臨する加藤和彦、知的な独特の世界に生 きる北山修に比べトリックスター的な存在?。写真出て名前なしといえば昨夏のサッカーワールド杯での参加選手ら招いた歌舞伎公演にて勘九郎橋之助が二人 で踊る身替座禅の写真に「中村勘九郎さん(左)らが熱演したW杯歌舞伎」と書いた朝日を彷彿するが、この「はしだ」不在は再結成といいこの記事といい釈然 とせず。