富柏村日剩

香港で2000年02月24日から毎日綴り始めた日記ブログ 現在は身在日本

十一月八日(金)Trailwalker2002開催。昨年まで二年続けた参加、今年は同じランニン グクラブの精鋭四名が山々を100km16時間という記録に挑みその西貢北譚涌の始発より屯門の終点までのフルサポートに付く。北譚涌を午前10時に出て 到着目標は九日未明の午前二時を予定。朝七時すぎ北角の集合場所に的士から下りると娘を学校巴士に見送る親子ありふと顔を見れば料理評論家の William Mark(唯霊)氏で朝のご挨拶。十一月とは思えぬ好天といへば好天ながら暑さ厳しく陽射しはじりじりと肌を刺すなか午前10時にTrailwalker 始まる。二年も続けると始点発つ参加者ら眺めながら少なからず参加したき心地。その16時間チームに旦那参加するA嬢(其 一)と共にチームが3時間40分後に通過予定の25km地点、一般車乗入れ禁止の北譚凹に丁度来た巴士にて向ふ。先頭チームは2時間40分 にて到達、アリゾナ砂漠の耐久レースにて鍛えたような米国の4名にてこの手程度の暑さなど秋之好天の如し。チーム到着まで木陰に寛ぐ。チーム暑さに多少バ テ軽い熱中症も見られたが予定より20分早く通過し的士にて北譚涌に戻り何年ぶりかで香港にて参加するN君の自動車運転し次の水浪窩へ。脚を痙るなどこの 日、山路より下りてくるメンバーを撮影せんと待っても陽が肌を灼き涼を期待していたメンバーには厳しかろう。送出し西貢にて飲料など調達。久しぶりに「赤 い缶」のコカコーラなど飲む。もう一つの参加チームサポートするガッツT嬢より電話あり自動車に彼女らのポット積みっぱなしと。すでに牛池湾まで出ており 大老山隧道潜り馬鞍山経由にて北浪窩に戻り尖沙咀はFor Season Hotelにてサポートに入るA嬢(其二)拾い大埔公路に入るに深水歩附近にて進入路わか らず迂回ののち大埔公路は金山。日暮れ。40分送れにて大老山のCP-4通過と連絡あり待つが獅子山附近にて故障者あり脚痙ひどくBeacon Hillのチェックポイントまで上るも困難と通報あり。応急手当など受けるがこれ以上の縦走困難と結論出て故障者其処に置いて残り3名にて縦走継続。金山 にT嬢、A嬢残り独りBeacon Hillの中継地点へと向ふ。Beacon Hill、香港の無線中継の要所にて曾てBBCの放送はこの山より香港、中国、東アジア全域へと流れし場所。遠き日本において30年近く前に短波ラジオ傍 受していた頃を思い出す。頂上の中継所にて故障したメンバー拾ふ。さすがに夜ともなれば寒きこの山の頂上にて夜を徹し駐在し参加者の扶助に当るボランティ ア職員の厚意。4号幹線龍翔道に苦戦しかなり右往左往しつつ金山に戻り夜も更けA嬢(其二)長沙湾の MTR站に落としチームメンバーらが今晩投宿するゴール近くのGold Coast Hotel。A嬢(其一)宿泊手続の間、車寄せを外し駐車していたら中古ベンツ運転する初老 のガイジンがぶつぶつと言い何かと思えば「ここに駐車するな」と。周囲には運転手もおらぬ車放置されホテル側もそれを制御せず。すぐに出かけるためこうし て運転する者が残り宿泊の登記中でありこの附近に不法駐車する車とは異なる、と説明するが、その男は自らがホテルのマネージャーであると名乗り威圧的に 「いいか、俺が5分後に戻るからそれまでにズラかれ」とホテル従業員とは思えぬ口調に唖然。映画「理由なき反抗」の頃の殺伐とした(いまでもそうだが)米 国の田舎町にて「共産主義とニグロ」を忌み嫌っていそうな、見るからに野暮で愚鈍そうな男。暴漢の如し。因に翌日ホテルに電話し確認する副支配人曰くここ 二年ほど毛唐のマネージャー雇っておらず、と。恐らくは正面玄関横にある酒場に飲みに来た田舎漢にて自らが駐車する場所がなく一時停車中の車は我らのみに て罵詈と察す。天誅授かるべき輩なり。深夜零時近くなり大帽山。チームは予定より二時間以上遅れつつも三人にて歩行続けるが疲労甚だし、と。深夜にもかか わらず寒さも厳しきところランニングクラブの面々十名ほど集まり到着を待ちつつ談義。午前二時半すぎにメンバー到着するが疲労極めて厳重にてこの78km 地点にての終了を決定。シャンペンにて乾杯し打上げ。Z嬢とメンバー及びA嬢(其一)を黄金海岸酒店に送 り的士にて朝五時帰宅。
チェチェン武装勢力によるモスクワ劇場占拠にて当局は人質の殺害始まり止むなく突入したという公式見解に 対し人質二人が武装勢力が処刑などを始める緊迫した雰囲気にはなかったと証言(朝日)。この突入とテロ殺 害が全面的に特殊部隊=官憲により演出された作戦か。武装集団41名のうち半数近くの女性が戦争で夫を亡くした妻だ、と朝日伝えるが「19人は伯母を含む 戦争で夫を亡くした妻だった」とはなんのこっちゃ、記者の作文能力の低下甚だしき上に校正すら出来る日本語の乱れ酷し。